1月の鉱工業生産指数、3.7%低下で3カ月連続減少 基調判断は下方修正

2019年3月2日 12:25

 経済産業省は2月28日、1月の鉱工業指数(季節調整済み、2015年を100とする)を発表、生産指数は前月比3.7%低下となる100.8だった。対中国輸出の減少などが影響して低下は3カ月連続。2018年1月以来の低水準となり、同省は基調判断を、「緩やかな持ち直し」から「生産は足踏みしている」へと下方修正した。出荷指数は同4.0%低下の99.2、在庫指数は同1.5%低下の101.6だった。

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 業種別にみると、生産指数は15業種中12業種が低下。低下幅が大きかったのは、「電気・情報通信機械工業」(前月比9.9%低下)、「生産用機械工業」(同9.8%低下)、「自動車工業」(同8.6%低下)、「電子部品・デバイス工業」(同8.4%低下)など。自動車工業は、自動車メーカーの一部が不具合対象モデルの影響で生産を停止したことなどが影響した。また生産用汎用機械は輸出の減少、電子部品・デバイス工業は中国の景気衰えによる影響が出た。一方前月比上昇となったのは、「輸送機械工業(自動車工業を除く)」(同4.4%上昇)、「無機・有機化学工業」(同0.9%上昇)、「石油・石炭製品工業」(同0.6%上昇)だった。

 出荷指数は15業種中13業種が低下。低下幅が大きかったのは「輸送機械工業」(前月比33.3%低下)、「自動車工業」(同9.2%低下)、「生産用機械工業(同8.3%低下)」、など。上昇したのは、「石油・石炭製品工業」(同0.4%上昇)、「化学工業(無機・有機化学工業、医薬品を除く)」(同0.2%増)のみだった。

 在庫指数は、15業種中8業種で低下。低下幅が大きかったのは「石油・石炭製品工業」(前月比8.7%低下)、「電気・情報通信機械工業」(同7.3%低下)など。上昇幅が大きかったのは「自動車工業」(同3.0%上昇)、「無機・有機化学工業」(同1.5%上昇)、「生産機械工業」(同1.3%上昇)などだった。

 なお、同時に発表された主要企業の生産計画を調査した「製造工業生産予測調査」によれば、生産指数は2月が前月比5.0%上昇、3月は同1.6%低下すると見込まれている。(記事:荒川・記事一覧を見る

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