特殊詐欺の被害額は減少 手口知らない詐欺も多く

2019年3月2日 15:43

 警察庁によると、オレオレ詐欺をはじめ、「振込詐欺」、「還付金詐欺」など、特殊詐欺の被害額は2019年1年間で356.8億円だった。前年と比べると約9.6%減少し、4年連続で前年を下回った。一方で新たな詐欺の手口は後を絶たずに生まれており、明日は我が身、私たちの生活にいつ降りかかるか分からない。

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 企業も同様で、近年詐欺に遭遇するケースが続発している。昨今ファクタリング業者を装った闇金融の増加が社会問題化しており、実際に2017年にはファクタリングを装った闇金業者が逮捕されている。 ファクタリングサービスとはあまり聞きなれない言葉だが、企業の売り上げ負債(売掛金・受け取り手形など)の総合管理を引き受けるサービスだ。実はそのサービスを闇金融会社が行っていたという事例が多くある。

 昨今の現状をふまえ、「ファクタリングサービス」を展開しているピーエムジーは、30~60代の男女1,331人を対象に詐欺全般に対する危機意識と手口に対する認知度を調査した。

 まず、「身に覚えのない高額な請求や、言葉巧みに高額な商品を買わされそうになった時にどう対応すると思うか?」という質問をした。「毅然とした態度でトラブルを避ける」(52.6%)、「分からない」(28.4%)、「断ることができるか自信がない」(13.9%)、「疑いなく対応してしまいそう」(2.7%)との回答。その時になってみなければ分からないが、毅然とした態度で対応すると答えた人は5割を超えた。

 続いて、実際に詐欺被害に遭遇したことはあるか?という質問には、7割近くが「今まで1度もない」と回答し、他には「手口を知っていたため相手にしなかった」(15.0%)「詐欺に遭いそうになったがはっきりと断った」(7.2%)などが挙げられ、「詐欺に遭い被害を受けた」との回答は1割未満という結果となった。

 「あなたが知っている手口の詐欺は何か?」という質問には、「オレオレ詐欺」(87.3%)、続いては「振り込め詐欺」(76.8%)、「結婚詐欺」(51.9%)の3つは5割を超えたが、「還付金詐欺」(47.8%)以下は半数を下回り、「チケット詐欺」(18.4%)、「仮想通貨詐欺」(13.4%)、「融資保険詐欺」(13.4%)、そてし前述の「ファクタリング詐欺」(3.1%)など、認知度が低いものも多数みられた。

 また、上記の調査をよくみてみると「手口を知っている」との回答が90%を越えている詐欺行為は1つもなかった。手口の全貌が分からなければ、それが詐欺と知らずに被害を受けてしまう可能性は高まる。今後、詐欺に対する危機意識をより一層高めていくことが私たちにとって大切だ。そして詐欺を未然に防ぐ、軽減する法の整備も急務と言えるのではないだろうか。(記事:久保圭大郎・記事一覧を見る

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