羽田空港国際線の増枠、米航空3社が新路線開設を申請
2019年2月26日 09:05
アメリカン航空、デルタ航空、ユナイテッド航空の3社は、米運輸省(DOT)に新路線開設の申請を行ったことがわかった。
【こちらも】JAL、国際線の予約受付開始を330日前から360日前へ 増える訪日客に対応
羽田空港の国際線の発着枠を増やす為に、かねてより日米両国政府は「横田空域」を開放する交渉を重ねてきた。その結果19年1月、アメリカ軍が管制権を有する横田周辺の空域を一時通過することなどで基本合意した。
羽田空港の国際線発着枠は2020年夏には1日当たり50往復増便されることになり、そのうち24往復が日米路線に割当てられることになった。石井啓一国土交通大臣は、2月に入り日米路線について、日米の航空会社にそれぞれ12往復ずつ配分することを明らかにしており、今回の米3航空会社の申請はこれを受けたものである。
アメリカン航空は、ダラス/フォートワース1日2往復、ロサンゼルス・ラスベガスのそれぞれ1日1往復。デルタ航空はシアトル・ポートランド・アトランタ・デトロイト路線のそれぞれ1日1往復とホノルルの1日2往復。ユナイテッド航空は、ニューアーク(ニューヨーク)・シカゴ・ワシントンDC・ロサンゼルス・ヒューストン・グアムの6路線で1日1往復を申請した。
日本の12枠についてはどの航空会社がどの路線を申請するかなどについてまだ明らかにされていない。国土交通省航空局は「羽田発着枠配分基準検討小委員会」を開催し、2019年夏頃を目処に基準を取りまとめるという。
国交省主導の羽田新ルートの住民説明会は19年で「第5フェーズ」に入っている。第4フェーズまでと比較し36日間に31会場と会場数・開催延べ日数とも増えており、いよいよ最後の追い込みの段階に入っている。19年下期から「検査飛行」が始まることも明らかになった。
石井国交相は、今回の羽田発着の増枠は、2020年東京オリンピック・パラリンピックまでに開設する前提でスケジュールを調整しているという。現在行っている意見交換は準備行為の一環であり、正式な手続きは住民説明会を経て地元の了解を得た後に実施・決定していくとも述べている。(記事:kan1713・記事一覧を見る)