TVアニメ『エガオノダイカ』第6話「運命の岐路」ユウキの覚悟と悲惨な現実【感想コラム】
2019年2月25日 12:50
記事提供元:アニメコラムサイト|あにぶ
ますます戦況は不利になる王国軍。その状況についにユウキは自分を奮い立たせ、自身の手で変えようと決意する。
さらに加速していく王国と帝国の戦い。その時ユウキの選択した覚悟とは…。
このページの目次
1 TVアニメ『 エガオノダイカ 』第6話 運命の岐路2 どっちが悪くてとどっちが正しい3 初めて見る戦争4 ユウキの覚悟5 王国軍はここからどう巻き返すべきか!
■TVアニメ『 エガオノダイカ 』第6話 運命の岐路
夏の訪れと共に、両軍は決戦の時を迎える。
王都ハリアントに迫る帝国軍。王都には戒厳令が敷かれ、住民たちは避難を完了した。だがあえて逃げず、王宮に踏み留まるユウキ。
胸の内には、深い悲しみと大きなとまどいがあった。王都周辺での激しい戦闘。両軍の兵士の命が空しく散っていく中、ある作戦を思いつくユウキ。そして、ユウキは1つの選択を行う。
■どっちが悪くてとどっちが正しい
前回の森での攻防戦の後、負傷したユニが目を覚ますとリーズ側流域の防衛戦は帝国軍に破られソレイユ王国の状況はさらに悪化していました。
開幕、いやあのめっちゃ強いパイロットはユニだったんかい!!!新キャラか!?とか想像してたよ……。
そして、つまりそれは前回のステラたちの奇襲作戦は成功したということですね。
結局、国の大半が主戦場となってしまい、いわゆる国の“絶対防衛圏”を抜かれ、ユウキは住人の避難を優先するために自らが避難勧告を行い、国民の避難は混乱もなく滞りなく行われていました。
「私が帝国の囚われとなれば…」
「国民はそれを望んではいません」
「じゃあ…私はこれ以上なにもできないの?…」
嘆くユウキ。現実を知って、それを受け入れてもユウキにできることは指をくわえて見ていることだけ。
市民たちの避難や受け入れが進む中、王都に政務官・イザナの娘・ノエルと妻・エリザがやってくる。
イザナって実は子供とか妻とかおったのねという事実が判明しましたが、イザナも束の間の再会を喜びます。
無邪気にユウキに寄って来たノエルは、ヨシュアのことを尋ねます。
「ヨシュアはね…今仕事が忙しくて……」
「一緒にお花を見よう」話題を変えようと、ひまわりを畑へ。
しかし、そこにはソレイユの土地では育たなないひまわりの姿。大事な花だからとどうにか咲かせそうと頑張るも枯れたまま…。
そんなノエルにユウキは、ここはもう危ないから逃げようと提案しますが…
「どうして逃げなければいけないの?私はなにも悪いことしていないのに」
核心を突いた言葉でした。市民にとってはいきなり始まった戦争でいきなり避難を始めてという現状。
(私はこの花と同じ…誰からも守られてなにも知らずに生きてきた…でもそれじゃあダメだよね…)
自分はこの戦争や国の現状をあまりにも知らなさすぎる…それではダメなんだと、周りから守られる生活はダメなんだと、ユウキは考えを改めます。
しかしユウキの改心とは裏腹に戦火の炎はすぐそばまで迫るほどの勢いでした。
この現状についに、ハロルドが新型クラルスでの出撃を決意するのでした。
前半パート。
さらに王国側の不利な戦況が続き、後先がなくなってきた状況にユウキもなんとか立ち直り、公務を行うまでには回復。
そこからユウキは、自分の考えを改めてこの現実を受け入れ、誰かに守られる現状を変えなくては奮い立つまでにいたりますが……。戦争はよくどちらにも善悪はないといいますが、ノエルの核心を突いた言葉は戦争というもののリアルさと言いますか、そういったところを表現している気がしますね。
そして、これまでもわりと重要なキーっぽい描かれかたをしてきた「ひまわり」ですが…なんだろう。花言葉とか調べてもそれっぽい言葉が出てこないし、単に元気っぽいとか笑顔っぽさの象徴的な花なんでしょうか。
■初めて見る戦争
「お父様とお母様がみんなのために新型クラルスの開発をしていた」
「クラルスっていけないものなの!?」
クラルスは王国側にとっては基盤エネルギーであり、帝国側のそのエネルギー資源欲して奪い合いを始めてしまった。
「だったらそれを私は争いを止めるために使う!もう見てるだけはいやなの!」
これまでうじうじとしていた現状を打破し、戦争を止めると名言したユウキ
そして指令室に足を踏み入れたユウキにアイネからの「降伏しないか?」と入電が入る。当然そんなこと王国側としてはそれは受け入れられないもの。つまりは全面戦争の合図。
王国側の作戦は、地雷原を設置し、そこを抜けようとした敵機を落とし、さらにそこを抜けられたらさらに地雷原があるという二段構え…しかし。
「文字通り、決死の防衛線です」
前後の地雷原に挟まれたハロルドたちに後退の文字はない。
「目を背けないで…それができなければあなたは無力のままです」
初めてみる実際の戦争。盤上の上で駒を動かすものではない。地の利を活かしながらハロルドをはじめ、王国側が押し進めるものの、圧倒的な戦力差に戦闘は一進一退。
そこに一機のテウルギアがハロルド機を襲うが、なんとかかわすハロルド…しかし最後のあがきにと相手パイロットが銃を向けてくる…。
相手パイロットどこかでみたことあるような…あの坊主頭はまさか…ピアース??
ユウキはとっさに叫ぶものの…その声はハロルドには届かない…。悲しいけどこれ戦争なのよね。
■ユウキの覚悟
「間違ってるこんなの…でもどうすれば」
その時にヨシュアの声が頭に響いてくる…。
そして、ユウキはとあることを思いつく。王女の命令で地雷を解除し、いったん全部隊を後退させる。
「これ以上犠牲は出したくない…」ととった作戦は、全ての地雷を再度爆発させ、地盤を沈下させ、深い谷底のような地形に変化させ、相手のテウルギアを無効化させる。
おぉ!!ついにユウキ様が覚醒し、この不利な状況を一気に押し返す足掛かりになるか!!!
「全軍待機…これは命令よ」
一旦、全軍が待機した戦場を落ち着かせるユウキ。
「この身を帝国に引き渡します。その覚悟です」
ユウキの選択と覚悟。それは、この身を挺しでも、命を引き換えにしてでも戦争を終わらせるという結末
しかし…ユウキの意思とは裏腹に…ユウキを乗せた船は帝国軍ではなく避難先へと進路を進んでいた。
「ユウキ様…あなたはご自分の意思で変えて見せた…あなたは今ここで死ぬべきではない」
イザナは一人、首都に残りユウキたちを乗せた船を見送るのだった…。
帝国側では、そんなユウキを首都を見捨てた裏切りものだとして囃したてさらに士気をあげるきっかけとなっていた…そしてそんな光景をみたステラは…。
■王国軍はここからどう巻き返すべきか!
さてさてさて…新型クラルスを使用してなんとかしようとしているとは言え、王国側の戦力は全体の2割と正直かなり絶望的な状況。王国と帝国側どちらのストーリーも交互に進んでいて、押して押し返されての連続なような気がしましたが、王国側にストーリーが戻ってくる度にどんどん状況が悪化している気がする…。
おそらく今回の話で一番見せたかった事象であろう、ユウキの決意。この戦争を終わらせるために自分になにができるのかと考えたユウキは、自らと引き換えに帝国側との交渉を望もうとしましたが、それを王国側が許さず。
王国側としては権力者を失うことは避けたいと思うのと同時に、ユウキをついつい我が子のようにかわいがってきた側近たちの親心のようなものもあるでしょうが……正直これ以上の戦争は王国側にとっても不利なもので市民の犠牲が出たり、避難民の受け入れから食料問題など、さらに状況が悪くなるだけだとは思いますが…。
ましてや、ユウキの命令を無視すること多くないすか?? 勝手にクラルスをテウルギアに実装したり…。こうした細かい矛盾点が積み重なるとグダグダな作品になりかねないんですよね。
戦争がここまで泥沼化し、それでもユウキを守ろという動きにはもしかしていろいろと裏があっての行動の可能性はある気がしますが…。ユウキが実はなんかすごい鍵を握るような人物だとか、12年前の新型クラルス巡って起きた争いがユウキになにか関係があったり?(あとステラも)
なんだろうそれくらいしか、ここまでしてまで王国側を守る理由がわからんなぁ。そうじゃなきゃ帝国側が言ったように自分たちの保身を大事にしているようにさえ見えてきてしまう。
さらに今話で、ユウキがアドバイスを出して戦況を切り抜ける場面もあり、ユウキが覚醒して王国側がこっから盛り返すのか!!!とも思いましたがそんなことはなかったぜ!!うーむ、王国側の明日はどっちだ!?
この交互にストーリーを見せていく展開は、決して嫌いではないですし、基本王国パートの時は帝国パートの主要人物がほとんどモブのように喋らないというのもいいですね。前回の攻防でも実はユニが新型クラルスのパイロットだったわけですが、それが帝国側の話では一切顔やセリフも出てこない徹底ぶりですからね。本当の意味でのW主人公として見せていく感じは面白いと思います。
この二人が交わった時にようやくストーリーが加速度的に進んでいくんでしょうが…これ1クールで足りるのかな?
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