ソニー、ホンダ、ガンホーなど/本日の注目個別銘柄
2019年2月4日 15:33
<6758> ソニー 5055 -444急落。先週末に発表した第3四半期決算をマイナス視する動きが先行。10-12月期営業利益は3770億円で前年同期比7.5%増、市場予想は100億円近く下回ったとみられる。ゲームや半導体が想定以上に弱かったもようで、通期コンセンサスも切り下がる形になっている。なお、通期業績は売上高を下方修正する一方、営業利益は据え置き、引当金取り崩しによる法人税額減額で最終益は上方修正し、増配も発表している。
<4902> コニカミノルタ 1009 -56急落。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は159億円で前年同期比84.4%増益、125億円程度の市場予想を上回ったが、資産流動化による収益押し上げ効果があり、実質的にはコンセンサス下振れ。加えて、通期のセグメント別収益見通しでは、注目される新規事業の営業損益が140億円の赤字から180億円の赤字に下方修正されたことをネガティブ視する見方も強いようだ。
<7267> ホンダ 3132.0 -113.0大幅続落。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は1701億円で前年同期比40.2%減益、上半期の同21.7%増から減益に転じ、市場予想も300億円程度下振れた。北米のインセンティブ関連や品質関連費用が響き、四輪事業が減益となった。一過性要因が主因であり、通期会社計画上振れとの見方に変化はないものの、コンセンサスは切り下がる形になっているもよう。
<3765> ガンホー 317 +65大幅高。先週末に前12月期の決算を発表、営業益は266億円で前期比22.7%減となった。一方、四半期ベースでは、10-12月期売上高は前四半期比59.2%増、営業益は同85.0%増となっており、これまで漸減傾向が続いていた中での急回復となった。「パズドラ大感謝祭」実施効果なども奏効したもよう。また、株式併合に伴う単元未満株売却リスクへの対応もあり、50億円を上限とする自社株買いの実施も発表。
<4768> 大塚商会 4240 +700ストップ高。先週末に前12月期の決算を発表、10-12月期営業益は140億円で前年同期比24.9%増、第3四半期まで1ケタ台の増益率であったが、大きく増益率は拡大。通期では481億円で前期比8.3%増益、会社計画473億円を超過し、計画未達の市場予想も大きく上回った。今12月期は504億円で同4.9%増益見通し、コンセンサス水準であるが、現段階では極めて保守的と捉えられる形に。
<7274> ショーワ 1633 +283急騰。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は97.3億円で前年同期比62.4%増、上半期の同16.9%増から増益幅は大きく拡大している。リコール費用の一巡に加えて、原価低減効果なども奏効した。通期予想は285億円から295億円、前期比16.6%増益の見通しに上方修正、保守的な傾向が強いが、ほぼ市場コンセンサス水準にまで引き上げている。
<8056> 日ユニシス 2911 +277急伸。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は39.8億円で前年同期比45.6%の大幅増益となり、32億円強の市場予想を大きく上回った。不採算案件の発生があったものの生産性改善などでカバーして、想定を上回る粗利益率を確保した。また、前年に100億円規模の大型案件の計上があったものの、システム開発の好調によって、10-12月期受注高も同5.7%増と拡大している。
<4202> ダイセル 1095 -56大幅反落。先週末の後場に決算発表、その後の株価は買い優勢となったものの、本日は出尽くし感も強まり、戻り売りに押された。10-12月期営業利益は153億円で市場予想の130億円を上回った。ただ、たばこフィルター用トウの前倒し出荷やエアバック用インフレーターの駆け込み需要の発生が上振れの要因とみられており、来期業績への反動なども警戒される形になっている。足元での酢酸市況下落の影響なども警戒へ。
<6963> ローム 7330 -310大幅安。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は160億円で前年同期比1.3%増益、市場予想もやや上回る着地となった。ただ、11月以降受注が大きく減少する中、在庫増加による稼働益の寄与が大きく、第4四半期は在庫削減や稼働益の減少によって厳しい業績になるとの見解も示されているもよう。他の電子部品メーカーと違って、悪材料出尽くし感が生じない流れになっている。《US》