コム デ ギャルソン・シャツ、2019-20年秋冬メンズコレクション発表
2019年2月1日 22:19
コム デ ギャルソン・シャツ(COMME des GARÇONS SHIRT)は、2019-20年秋冬メンズコレクションをフランス・パリで発表した。
■立体的なアップリケ
プレーンなコットンシャツにあしらわれた立体的なアップリケは、その曖昧なフォルムゆえ、アーティスティックでどこかミステリアスだ。人のシルエットのようにも見え、偶然生まれた、意味を持たない形のようにも見える。ホワイトのシャツには様々なブルーのストライプ地があしらわれ、ピンクやライトブルーといった明るい色味のシャツには、グレーやベージュ、カーキなどのシックなウール地のアップリケが施されている。
同様のモチーフは、ジャケットにも応用。ジャケットには、身頃と同じ素材でアップリケが施されている分より一層、服全体にうねるような動きを感じられるデザインとなっている。
■YES/NOの吹き出しなどアメコミモチーフ
カラフルで賑やかなプリントは、コミックモチーフを採用。所狭しとコマを並べイラストをあしらったり、“BAMM”や“SNAP”等の擬音を吹き出しとともに集めたりと、アメコミのポップなイメージが服に投影されている。中には、“YES”“NO”を反復したユニークなプリントも登場した。
■切り替えでアシンメトリーに
パーツごとにカラーや柄を切り替えたシャツも散見された。レトロな花柄や、知的なチェックなど、左右非対称になるように布地がセレクトされている。フォルムがベーシックな分、素材使いの遊びが際立っている。ピンク、オレンジ、ブルーにカラーリングされたコーデュロイのシャツは、温かみのある素材の質感とヴィヴィッドなカラーの、意外性のある組み合わせが魅力。マットな発色が、斬新な印象を与える。
■構築的な“遊び”のデザイン
また、構造的に遊びがあるアイテムも目を引く。袖に切り込みを入れ、スナップを配してフォルムを変化させながら着用できるシャツや、重ね着しているように見えるシャツ、ブルゾンと折衷したデザインのシャツなど、多彩なバリエーションを揃えている。
構築的で最もアイキャッチなのは、シャツ地で作られたハーネス。襟から肩、袖のパーツにハーネスが取り付けられており、シャツを着たその上から着用することができる。ベルトを何本も交差させ、身体をぐるりと囲うように仕立てられたハーネスは、身体と外界を隔てる鎧のようであり、どことなく安心感を感じさせる。