次世代物流システム・サービス市場拡大、「宅配ボックス」や「ドローン」が牽引
2019年2月1日 09:37
富士経済は1月28日、ドローンや宅配ボックスを活用した次世代物流システム・物流サービス市場の調査結果を発表した。人手不足から自動化、省人化が進んでいるため、市場は拡大を続けていくとしている。
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次世代物流システム市場は年率で10%以上の拡大が継続。次世代物流ロボットシステムが大幅に伸長し、通販市場の拡大を受けて自動搬送・仕分けシステムや立体自動倉庫なども堅調に拡大するとしている。
次世代物流サービス市場は国内では成熟を迎えつつある低温物流サービスがアジアを中心に拡大していくと予測。またトラックシェアリングや倉庫シェアリングなどオンライン上のマッチングサービスも小規模ながら盛り上がりを見せているという。
注目市場は以下の通り。
■宅配ボックス
宅配ボックス(国内市場)の25年予測は17年比2.0倍の220億円。ECの拡大や人手不足解消の手段として、市場は戸建向け、集合住宅向け共に右肩上がりの伸びを示している。
こうした市場の拡大に伴い多くの企業が参入。LIXILは1月24日、IoT宅配ボックスによるCO2削減実証プロジェクトを実施することを発表。100世帯の戸建住宅を対象にIoT宅配ボックス「スマート宅配ポストTB」を設置することで、再配達削減によるCO2削減やユーザーのストレス状態などを検証するとしている。
今後も再配達の一部廃止や「置き配(指定場所配達サービス)」の進展により市場は拡大を続けると予測している。
■物流向けドローン
物流向けドローン(国内市場)の25年予測は17年比12.5倍の25億円。物流業界の人手不足や過疎地域の高齢化を背景に大幅に伸長するとしている。
各企業によるドローン開発や実証実験も目立った動きを見せている。東電PGは1月、山間部送電線工事の資機材運搬の実証を開始すると発表。低コストで環境負荷の低い、資機材運搬方法を確立すべく研究開発を進めているという。
またファミリーマートは昨年12月、岡山県和気町においてドローンを活用した荷物配送検証実験に参画。生活品等の配送をドローンを用いて実施したという。今後も政府によるドローン活用の法整備が進んでいることから、市場は大きな拡大が期待されている。