Microsoft、フィジカルプログラミング言語の研究と技術を米NPOに移譲へ

2019年1月26日 12:38

headless曰く、 Microsoftは22日、視覚障害を持つ子供のためのプログラミング学習ツール「Code Jumper」の研究と技術を米NPO、American Printing House for the Blind(APH)に移譲する計画を発表した(Innovation Stories at MicrosoftMirosoft Accessibility Blog)。

 Code JumperはMicrosoftが2017年に「Project Torino」として発表したフィジカルプログラミング言語で、カラフルなプラスチック製の「ポッド」と呼ばれる物体をつなぎ合わせることでコードを作成できる。元々のアイディアはビジュアルプログラミング言語のブロックを現物に置き換えたものだ。

 実際に当初の試作品はブロックを磁石でつなぎ合わせるものだったが、子供たちはブロックを1列につなげる程度でプログラムを作成するには至らなかったという。フィードバックを参考に、子供の手にフィットする大きさのポッドを太いコードでつなぎ合わせる形にしたところ、子供たちはみるみるうちに短いプログラムを作成できるようになったとのこと。

 これを2017年の終わりにAPHでデモしたところ、夢に見ていたシステムだが、自分たちで開発するリソースはなかったといった反応が返ってきたそうだ。これまで視覚障害を持つ子供たちがプログラミングを学習するには、タイピングやスクリーンリーダーの使い方から覚える必要があり、低学年から学習することは難しかったという。今後、APHではCode Jumperを使用するカリキュラムの作成などを行い、初めに米国・英国・カナダ・オーストラリアでリリースしたのち、全世界に展開していく計画とのことだ。

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