全国百貨店売上高、18年は0.8%減で2年ぶりマイナスに
2019年1月25日 09:02
日本百貨店協会の発表によると、12月の百貨店売上高は冬物の動きが鈍かったことなどで2カ月連続の前年比マイナスとなり、2018年年間の売上も17年比0.8%減とマイナスだったことが分かった。
【前年は】全国の百貨店売上、2017年は5兆9500億円で3年ぶりのプラスに
■防寒商品が苦戦で2カ月連続のマイナス
23日、日本百貨店協会が2018年12月における全国百貨店の売上高概況を発表した。売上高総額は既存店ベースで6,805億1,266万2,000円、前年同月比(店舗調整後)は0.7%減と2カ月連続でマイナスとなった。
高額品やインバウンド消費は引き続き好調だったものの、12月前半に気温が高かったことでコートなどの防寒アイテムが苦戦し、後半からの気温の低下により冬物がようやく動き出したものの、マイナスを埋めるには至らなかった。
■家電や生鮮食品が特に不振
商品別で前年比プラスとなったのは、身のまわり品(前年同月比:2.2%増、以下同じ)、化粧品(4.1%増)、美術・宝飾・貴金属(0.7%増)、その他雑貨(0.3%増)、食料品の菓子(0.2%増)の5つのみ。反対に、その他衣料品(4.9%減)、家電(19.8%減)、その他家庭用品(7.0%減)、生鮮食品(3.7%減)、商品券(8.1%減)などで前年からの落ち込みが大きくなっている。
■神戸、広島、九州が不振
都市で不振だったのは、神戸(前年同月比4.2%減、以下同じ)と広島(3.3%減)。反対に、名古屋(1.5%増)、京都(1.1%増)、大阪(2.2%増)は堅調だった。地域別は軒並み前年比マイナスとなっており、関東(2.8%減)、四国(2.9%減)、九州(4.0%減)でマイナス幅が大きめになっている。
■2018年通年は前年比0.8%減
2018年1月から12月の売上高は5兆8,870億259万1,000円、前年比0.8%減と2年ぶりのマイナスとなった。商品別では化粧品(2017年比:9.5%増、以下同じ)、美術・宝飾・貴金属(3.3%増)などが好調だった一方、その他衣料品(6.5%減)、家電(13.8%減)、その他家庭用品(6.8%減)などが大きく不振だった。都市や地域別では、名古屋(1.7%増)、大阪(3.9%増)、福岡(2.9%増)などでプラスとなっているものの、悪天候の影響もあって、神戸(23.5%減)、東北(5.1%減)、近畿(10.0%減)などで大きくマイナスとなっている。(記事:県田勢・記事一覧を見る)