自動運転で動く畳の上でヘッドスパ 空飛ぶ気分で眠りに 「悟空のきもち」が提供
2019年1月15日 22:04
「絶頂睡眠」が味わえるというヘッドスパ(頭部マッサージ)店「悟空のきもち」(本店・京都市中京区)を運営するゴールデンフィールド(大阪市福島区)は15日、関西電力(大阪市北区)、損保ジャパン日本興亜(東京都新宿区)と共同で、自動運転する畳の上でヘッドスパを受けられる装置を開発したと発表した。人が眠りに落ちやすい速度で移動するため、この畳の上でマッサージを受けると、まるで空を飛ぶ畳の上で眠っている感覚が味わえるという。
この装置は、2畳ほどのベッドのような形をした移動体の上に畳が敷かれており、前方に施術者が乗るスペースがある。家に隠されていた古い畳が、実は「空飛ぶ畳」だったというイメージで「ただの畳」と名付けられた。
自動運転は、関西電力が実用化を進めている自動運転都市型モビリティ「iino」の技術を採用。歩行者や車、障害物を自動で避けながら時速3~5キロのスピードで走行する。このスピードは人が非常に眠たくなるスピードで、さらに足元から風を感じることで空中に浮遊しているような感覚になるという。
畳にもこだわり、200年以上前に作られたと推定される江戸時代の畳や京都の平安神宮で使われていた畳を使用している。
また、自動運転中の事故に備えて、損保ジャパン日本興和が日本で初めての完全自動運転保険を適用。非常時には、東京から遠隔操作で装置を移動させる。
ゴールデンフィールドでは、2019年4月より「ただの畳」の営業を開始する予定。3~5基の装置を用意し、全国各地の温泉地やテーマパークを数カ月単位の期間限定で順次、巡回していく。同社では「この畳の上で絶頂睡眠の施術を受けると、通常の睡眠とは違い、優雅に移動することで生まれる浮遊感によって『大空から夢に突入する感覚』の寝落ちを体験することができる。周囲の景色なども楽しみながら、『空飛ぶじゅうたん』ならぬ、『空飛ぶ畳』の上で眠る感覚を味わってほしい」としている。