ビジネスパーソンが持つAI・ロボットへの意識 不安と期待感が交差 ユーキャン調査
2019年1月11日 16:27
通信教育事業を手がけるユーキャン(東京都新宿区)は、20代から40代のビジネスパーソン310名にAI・ロボットによる仕事代替に関する意識調査を実施、1月9日に調査結果を公表した。それによると、10年後には現在の仕事の3分の1がAI・ロボットに奪われると推測する一方、楽観的な予想も見られた。
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AIスピーカーやロボット掃除機の普及など、AI・ロボットが身近になってきた半面、多くの仕事が奪われるのではとの不安が広がっている。当事者であるビジネスパーソンはどう考えているのだろうか。調査結果では、全回答を平均すると、10年後に世の中の仕事の3分の1は、AI・ロボットに代替されると考えていることが分かった。その一方で、自身の仕事が代替されるかを聞いたところ、40%が「代替されない」と回答、「代替される」という回答(36.8%)を上回った。
また、約半数のビジネスパーソン(51.0%)がAI・ロボットによる仕事代替に期待感を持っていることも明らかになった。その理由として、「人間がすべき仕事に集中できる」(38.0%)や、「仕事の量や残業が減ってライフ・ワーク・バランスの充実が図れる」(28.5%)といったことが挙げられている。一方で不安を感じているという回答は30.7%で、「失業者の増加」(40%)や「自身の仕事がなくなる」(36.8%)ことを理由として挙げている。
AI・ロボットに代替されないスキルを持っているかを問う質問では、AI・ロボットについて「知っている」と答えた人のうち、57.4%が「持っている」と答えたのに対し、「知らない」と答えた人では23.1%が「持っている」と、AI・ロボットに関する知識の有無によって回答が分かれる結果となった。職種別では、管理職、専門・技術職の大半が「持っている」と回答した(それぞれ71.4%と58.4%)のに対し、サービス職、事務職は「持っている」という回答の割合が20%台と、職種によっても大きく異なっていた。
ロボットが発展していく中で身につけるべきスキルは「コミュニケーション力やカウンセリング力」だというロボット研究の第一人者、大阪大学の石黒浩教授は、今回の調査結果について、「ロボットの発展に不安を抱くのは当然」としながらも、技術の発展によりさまざまな人をサポートできるロボットが登場し、平等な世の中が実現することにも期待を寄せている。(記事:Kei_T・記事一覧を見る)