村田製、DLE、パナソニックなど/本日の注目個別銘柄
2019年1月4日 15:35
<6981> 村田製 13490 -1465急落。米アップルが2日に売上高見通しの下方修正を発表、第1四半期売上高は従来予想の890-930億ドルのレンジ予想から840億ドルに引き下げている。中国でのiPhone販売減速が背景、アップルが四半期決算発表前に売上見通しを下方修正するのはiPhone発売後初めてとなる。アップル向け電子部品の受注鈍化を懸念して、本日は同社など電子部品株の下げがとりわけきつくなっている。
<4992> 北興化 516 +80ストップ高。12月28日に業績予想の修正を発表、売上高は若干下方修正も、営業利益は従来予想の26.5億円から31.4億円に上方修正している。ファインケミカル事業における高利益品目の好調や製造原価の低減、全般的な販管費の節減などが背景となっている。第3四半期までは減益決算であったため、前期比37%増益までの上方修正にはインパクトも強まる状況となっている。
<2685> アダストリア 1928 +73大幅反発。12月28日に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は57億円で前年同期比15.4%減益となった。一方、直近の9-11月期は51.7億円で同75.3%増と急回復、足元の既存店動向から底打ち期待はあったものの、想定以上の収益回復と捉えられているようだ。トリニティアーツののれん償却が完了したほか、値引き率の改善、広告宣伝費や設備費の減少などが奏効している。
<7270> SUBARU 2242.5 -117.5大幅続落。為替相場での円高進行を受けて、海外売上比率の高い銘柄には輸出採算の悪化が警戒される流れになっている。昨年末の東京市場取引終了時点で110円台であったドル円相場は、国内の年末年始休暇中に一時104円台にまで下落、現在でも107円台での推移となっている。米アップルの売上高見通し下方修正や中国の経済指標悪化などでリスク回避の円高が進んでいる。
<3686> DLE 127 -13連日の急落。引き続き、東証から「特設注意市場銘柄」に指定されたことが売り材料。1年後に東証が内部管理体制等の審査を行い、問題があると認められる場合には原則として上場廃止となるため、最悪シナリオなども織り込む動きになっているもよう。日証金では12月28日から注意喚起銘柄に指定しており、貸借取引の規制強化に伴う今後の売買ボリュームの低下も想定されることで、売り急ぎの動きも早まっているようだ。
<8233> 高島屋 1433 +29小幅反発。12月28日に第3四半期決算を発表。累計営業益は194億円で前年同期比10.7%減となった。上半期の134億円、同3.4%減からは減益幅が拡大した。日本橋店新館の費用など先行投資負担で百貨店事業が減益となった。ただ、会社側の通期計画は12.2%減益見込みであり、ほぼ計画線の推移と捉えられているようだ。ディフェンシブへの資金シフトもあって、目先のあく抜け感なども先行しているもよう。
<4344> ソースネクスト 607 +63急反発。大幅安となった大発会の株式市場だが、期待のテーマ株の一角には短期資金の関心も強まる格好に。来年の東京五輪開催も控え、訪日客の接客ツールとして「ポケトークW」に対する期待感は今年も高まるとの見方が多い。2018年の「日経優秀製品・サービス賞」に「ポケトーク」が選出されていることも材料視された。「音声翻訳機」のカテゴリーでは、18年10月の販売台数シェアは97.5%となっているもよう。
<6101> ツガミ 579 -62急反落。アップルが売上高見通しの下方修正を嫌気して約10%の急落となっており、アップル関連銘柄が幅広く売られる展開になっている。同社はiPhoneの部品の精密加工を行う工作機械を中国メーカー主体に販売しており、他の工作機械と比べてアップル関連としての位置づけが高く、先行き受注減速への懸念がより強まる形になっている。
<6465> ホシザキ 7380 +700急騰。12月27日に遅延していた第3四半期報告書を提出し、上場廃止という最悪シナリオを回避している。あらためて収益成長力の高さを評価した見直しの動きが強まっているもようだ。野村證券では、今回のイベントを教訓とした「進化する企業」の胎動が感じられたと評価。18.12期の7期連続営業最高益予想、年率8%の中期EPS成長率予想などは維持するとしている。
<6752> パナソニック 956.1 -34.5大幅反落。米テスラでは2日、10-12月期の販売台数が9万700台だったと発表、市場予想を下回っている。量産車「モデル3」の販売台数が6万3150台と市場予想の6万5300台を約3%下回ったことが主因となっている。リチウムイオン電池の量産工場をテスラと共同で立ち上げ、電池を生産している同社にとっても「モデル3」の動向は最大の焦点となっており、ネガティブな見方が先行しているようだ。《US》