ソフトバンクG、ユニファミマ、シャープなど/本日の注目個別銘柄
2018年12月25日 16:05
<8604> 野村 399.5 -15.9大幅続落。2016年7月以来の400円割れとなっている。東京市場休場中のここ2営業日でNYダウが1000ドル以上の大幅安となるなど米国株式市場の下落を受けて、連休明けの日経平均は一時800円を超える急落となっている。17年9月以来の2万円割れとなるなど、株式市場の事業環境悪化を背景に、同社など証券株には収益動向への警戒感が強まっている。
<6753> シャープ 1004 -74急落で年初来安値。親会社の鴻海精密工業と中国に最新鋭の半導体工場を新設する方向で最終調整に入ったと報じられている。広東省の珠海市政府との共同事業で、総事業費は1兆円規模になる可能性もあるようだ。事業費の大半は市政府などが負担する方向で協議しているもよう。ただ、株式市場の地合い悪化に加えて、米国が批判を強める可能性もあるとの見方から、期待材料視する動きは限定的になっている。
<8028> ユニファミマ 14250 -610大幅続落。第3四半期累計の事業利益は前年同期比2割増の700億円強になったもようとの観測報道が伝わっている。通期予想773億円の9割を超える形になる。コンビニを「ファミリーマート」に一本化したことなどで採算が改善しているもよう。ただ、上半期までの状況から見ても、想定線での推移と捉えられ、インパクトは限定的。ドンキホーテHD<7532>のTOB不調などによる先行き不透明感も重しに。
<9984> ソフトバンクG 7043 -578急落で年初来安値。主力株全面安のなかでも、相対的に下落率は大きくなっている。日経平均との連動性の高さから地合い悪化の影響を強く受けているほか、米国株式市場が大幅に下落、ここ2営業日でNYダウは4.7%安、ナスダックは5.1%安となっている。株価下落によって、ソフトバンクビジョンファンドの損益悪化などを警戒する動きにもなっているもよう。
<8227> しまむら 7840 -610急落で年初来安値。12月の月次動向を発表、既存店売上高は前年同月比7.8%減となり、8カ月連続でのマイナス成長となっている。客単価は同1.2%上昇したものの、客数が同7.6%の減少となった。月度中旬まで気温が平年より高かったため、防寒アウターやパジャマなど冬物商品の販売に影響したもよう。衣料品専門店のなかでは相対的に販売低迷が続いており、ネガティブ視されている。
<3659> ネクソン 1268 -130急落。先週末には大幅高、複数の中国メディアにおいて、新たな審査の第1弾が終了し、複数のゲームが承認されたと伝わったことで、中国売上比率の高い同社には恩恵期待が高まる格好となった。ただ、中国での新作ゲーム承認凍結解除、オンラインゲーム倫理委員会設置などはすでに一部で伝わっていたこともあり、本日は反動安の流れとなっている。審査基準の厳格化が見込まれることなども不透明要因に。
<8202> ラオックス 221 -33大幅続落で年初来安値。先週末に中期経営計画の数値目標修正を発表している。2020年の売上高目標は1600億円から1800億円に引き上げているものの、営業利益は55億円から40億円に引き下げている。シャディの株式取得によって売上は増加するが、新規事業への投資負担、シャディの構造改革費用先行などが収益見通し引き下げの背景に。なお、地合い悪化に伴い、高水準の信用買い残なども重しになっているようだ。
<7274> ショーワ 1166 -177急落で年初来安値。SMBC日興証券では投資判断「2」継続で、目標株価を2200円から1800円に引き下げている。今期営業利益は330億円から300億円に、来期は350億円から315億円に、それぞれ減額修正しているもよう。ホンダ車の販売懸念から、四輪事業及びステアリング事業の需要を慎重にみているようだ。なお、新たなリコールは発生しておらず、品質対策は進展しているとの見方。
<5333> 日本ガイシ 1414 -84大幅続落で年初来安値。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を「オーバーウェイト」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価は2250円から1900円に引き下げている。ディーゼル・ガソリン車向け製品の将来的な需要減少に対する、市場懸念の早期払拭は難しいと考えているようだ。また、電力など自動車以外の事業も足元弱含んでいるなど、業績面に対する懸念も少なくないとしている。《US》