大和ハウスなど、新さっぽろ駅周辺再開発の用地を取得
2018年12月17日 20:02
大和ハウス工業は17日、札幌市厚別区の市営住宅下野幌団地跡地など約4万9,000平方メートルを取得したことを明らかにした。現地はJR千歳線の新札幌駅、市営地下鉄の新さっぽろ駅に近く、札幌市の副都心として期待される場所で、商業施設や大学、ホテル、病院などを整備する新さっぽろ駅周辺地区G・I街区開発プロジェクトに着手する。
【こちらも】大和ハウス、千葉県船橋市で住宅と商業施設の大規模複合開発スタート
用地を取得したのは、大和ハウス工業のほか、大和リース、新さっぽろ脳神経外科病院、新札幌整形外科病院、記念塔病院、札幌学院大学、産業技術学園で構成するコンソーシアム。札幌市の市営住宅下野幌団地跡地公募提案型売却に応募して最優秀提案者に選ばれ、17日に売買契約を結んだ。
プロジェクトの整備予定地は札幌市厚別区厚別中央一条の借地を含めた約5万6,000平方メートルで、広さが札幌ドーム約1個分に相当する。着工は2019年3月からで、総事業費は約500億円。
JR新札幌駅北側のI街区には、大和リースが鉄骨5階建て延べ約4万8,000平方メートルの商業施設を建設するほか、大和ハウス工業が鉄筋コンクリート12階建て、客室約220のホテル、鉄筋コンクリート30階建て、総戸数約210戸の分譲マンションを整備する。さらに、新さっぽろ脳神経外科病院などが合計4棟の病院を建設する。各施設とJR新札幌駅は「アクティブリンク」と命名する空中回廊で結び、歩行者の利便性を高める。
南側のG街区には、札幌学院大学の社会科学系学部学科、心理学部、大学院と、専門学校の産業技術学園の看護医療系学科が置かれる。完成はG街区が2021年度、I街区が2022年度になる予定。
現地は新千歳空港から札幌市へ入る玄関口に当たり、JRと地下鉄、路線バスが乗り入れる交通拠点。道央自動車道のインターチェンジも近くにあり、北海道内各地へのアクセスが非常に便利な場所に位置している。このため、札幌市から副都心の1つに位置づけられ、既に公共施設や商業施設が集積している。(記事:高田泰・記事一覧を見る)