大きな負担かかるスマホ病 認知能力低下も

2018年12月11日 09:05

 すでにスマートフォンは現代人になくてはならないアイテムとなりつつある。若者やビジネスマンを中心にスマートフォンの利用率は上昇を続けており、総務省が2年前に実施した「平成28年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」では平均で71.3%、30代に限れば92.1%がスマホを利用している。そんな中懸念されているのが、スマートフォンの使い過ぎで症状が現れる「スマホ病」だ。

 スマホ病は多くの症状の総称であるため、現れる症状は実に様々だ。特定の症状に名称がついている場合もあれば、そうでないケースも多々ある。例えば利き手の親指だけを使ってスマートフォンを操作することが多いユーザーは、親指の付け根や手首に痛みが出るドケルバン病になる可能性がある。別名「スマホ腱鞘炎」とも呼ばれる症状だ。さらにスマートフォンの画面を長時間み続けることによって、老眼の症状が若い世代にも起こることがある。眼球内の水晶体の柔軟性が失われることによって老眼の症状が現れるが、若年層であっても目を酷使すると「スマホ労眼」や「スマホ近眼」になってしまうこともある。最悪の場合失明にも至る危険な症状だ。

 こうした症状の他にも、スマートフォンの使い過ぎは多くの症状を引き起こす。頭痛、肩こり、ドライアイ、肘の神経障害による腕のしびれや痛みなどだ。こうした症状一つひとつはそれほど重篤ではないためスマートフォンの使い過ぎが原因だとは気づきにくい。しかし放置してスマートフォンの使い続けると、さらに重篤な症状へとつながる恐れもあるので注意が必要だ。スマートフォンの使い過ぎが認知能力に悪影響を及ぼすこともわかっている。

 スマートフォンは便利なツールではあるが、使い過ぎによって日常生活に支障をきたすこともある。スマートフォンをどのくらいの時間使うのか、どのような姿勢で利用するか、どのように体を休めるかなどを考慮しつつ利用することが大切だ。スマートフォンに生活を支配されないようにしっかりとコントロールしなければならないだろう。(編集担当:久保田雄城)

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