ソフトバンクの通信障害、携帯通話以外にも広範囲に影響
2018年12月7日 11:42
ソフトバンクの携帯電話サービスが6日午後、通信障害を起こした。同日午後6時過ぎに復旧したものの、約4時間半に渡る障害は、ビジネスをはじめ、スマホ決済、改札の自動精算、飛行機、宅配など広い範囲に影響を与えた。今後もこうした障害の発生には注意が必要だろう。
ソフトバンクは6日、13時39分ごろから全国で発生した携帯電話サービスにおける通信障害ついて、18時4分ごろに復旧したと発表した。不具合の原因は、東京と大阪のセンターに配置されている「エリクソン社製パケット交換機全台数で、同社ソフトウエアに異常が発生」したためという。同様の異常は、エリクソン社製の通信設備を使用している海外11カ国の通信業者でも、ほぼ同時刻に発生したという。ソフトウェアを旧バージョンに戻することで、復旧させた。
障害の影響は広範囲に渡った。ソフトバンクとヤフーが4日よりサービスを開始したスマホ決済「PayPay」では、アプリが起動しない、または起動してもつながらず決済ができないなど、サービス全般が一時利用できなかった。
JR東日本によれば、ソフトバンクユーザーの間で、スマートフォンを使った改札での自動精算サービス(モバイルSuica)で入金ができなかったほか、ホームページでの乗車予約ができないなどの問題が発生したとのこと。
格安航空会社のジェットスター・ジャパンによると、スマートフォンが作動せず搭乗券が確認できない問題が発生。これによりスムーズに搭乗できなかった乗客がおり、その結果、成田空港を出発する3便で最大15分ほどの遅れがでた。
佐川急便によれば、集荷依頼情報と再配達情報が担当セールスドライバーの専用端末に届かないという事象が発生。また、セールスドライバーの携帯電話も使用不能となった。荷物を受け取れず不在配達票を受け取った人は、6日の再配達ができない可能性があったとのこと。なお、ヤマト運輸と「ゆうパック」の日本郵便は、今のところ影響は出ていない模様。
その他、119番がつながりにくい、地図アプリが使えない、コンサートの電子チケットが使用できないなど、様々な方面に影響があった。ソフトバンクに限らず、同様の障害は今後も起こる可能性がある。スマートフォンの用途が広がる中、キャリア等による対策が期待される。(記事:dailyst・記事一覧を見る)