イーロン・マスク、カメラの前で2度とマリファナを吸わないとNASA長官に約束

2018年12月2日 21:53

SpaceX CEOのイーロン・マスク氏が9月に出演したYouTubeのライブ番組でマリファナを吸ったりウイスキーを飲んだりしたことについて、同じようなことは二度としないとNASA長官のジム・ブライデンスタイン氏に約束したそうだ(The Atlanticの記事The Vergeの記事The Next Webの記事Mashableの記事)。 NASA本部で11月29日に開催された記者会見でブライデンスタイン氏はマスク氏の行為について、信頼を抱かせるものではないと述べ、米国の宇宙飛行士を乗せた宇宙船を打ち上げる企業を率いる立場の者がすべきことではないとの考えを示した。NASAが民間宇宙船によるクルー輸送ミッションに向けてボーイング(PDF)やSpaceX(PDF)と結んだ契約の条件では、規制薬物やアルコールの影響下にある従業員を働かせないことなどを求めている。 ブライデンスタイン氏はアポロ1号の火災やスペースシャトルの事故に触れ、技術的な問題が事故の大きな要因だとしつつ、NASAや契約事業者の企業文化が大惨事の要因とみられる可能性もあるとも述べている。そのため、ブライデンスタイン氏はマスク氏との会談で何が問題であるのかを伝え、問題点を理解したマスク氏は二度と同じような行動をとらないと約束したという。 NASAはボーイングとSpaceXに対し違法薬物の有無を含めた職場環境の安全性評価を行うと報じられているが、ブライデンスタイン氏は2社がスケジュールやコストなどの問題で危険な作業などをしていないことを確認するため、マスク氏の一件がなくても実施を考えていたそうだ。 長きにわたってNASAと仕事をしているボーイングやノースロップ・グラマン、ロッキード マーティンといった企業がこのような問題を起こしたことはない。しかし、NASAが民間機による月への輸送サービス(CLPS)に向けて同日発表した提携企業9社は、Google Lunar XPRIZEに参加した3社をはじめ若い企業が多くを占める。The Atlanticの記事では、こういった企業をどのように扱っていくのかNASAが再考する必要があると述べている。 

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