ミウッチャ・プラダ、BFC主催2018年度ファッション・アワード の功労賞受賞
2018年11月27日 22:36
英国ファッション協会(BFC)が主催する「ファッションアワード(Fashion Awards)」の2018年度の「Outstanding Achievement Award(功労賞)」受賞者としてミウッチャ・プラダが選ばれたことが明らかになった。同賞はその長年のキャリアにおいて革新性と創造性を持ってファッション界を再構築した人物の功績を称えるもので、これまでの優秀賞の受賞者には、カール・ラガーフェルド、ラルフ・ローレン、ドナテラ・ヴェルサーチェ、アナ・ウインター、マノロ・ブラニクなどが名を連ねている。 ミウッチャ・プラダは、1978年に「プラダ(PRADA)」の経営を継ぎ、以来40年間、クリエイティブディレクター兼共同執行役を務めている。夫・パトリツィオ・ベルテッリと共に、彼女のクリエイティビティをすべての製造工程において直接制御し、あらゆる段階で厳しい品質基準を保ちつつ製品化するという、ラグジュアリー業界における新しいビジネスモデルを導入した。1988年にランウェイショーを始めて以来、100以上のレディスおよびメンズウェアコレクションを発表。またトップモデルや著名写真家とのコラボにより、現実的な環境でハイファッションのデザインを展開することを意図したストーリー性のある365キャンペーンをリリースしてきた。また、プラダグループはミュウミュウ(Miu Miu)」を始め、伝統的なハイエンドのメンズシューズメーカー、「カーシュー(CAR SHOE)」、伝統的な「ペストリーショップマルケージ1824(Marchesi 1824)」なども傘下に置いている。 さらに特筆すべきはファッションとアートの融合だ。1993年にプラダ財団(Fondazione Prada)を設立して以来、コンテンポラリーアートの展覧会を始めとする文化活動を企画、支援してきた。 2011年5月にはヴェネツィアに展示スペースを開館、また2015年5月にはミラノ郊外に広大なアートスペースをオープンした。さらに2016年にはミラノの中心地に現代写真専用の新しいスペース、「オッセルヴァトリオ」をオープンしている。同賞はこれらの功績を称えての受賞となった。 表彰セレモニーは12月10日にロンドンのロイヤル・アルバート・ホール(Royal Albert Hall)で行われる予定。これは毎年セレブ達がレッドカーペットを飾ることでも知られるファッション界きっての豪華式典でもあり、今年も注目が集まる。 文:田中美貴 ■「BFCファッションアワード」公式サイト