リミ フゥ、2019年春夏コレクション発表 裏側の世界を表面化

2018年11月20日 22:07

 リミ フゥ(LIMI feu)は、2019年春夏コレクションを発表した。

■“バックサイド”がテーマ

 “バックサイド”をテーマにした2019年春夏コレクション。ルックは、実際にクリエーションを行っているアトリエや服を保管する倉庫で撮影された。所狭しと並べられた洋服や保管用の段ボール、無造作に置かれた布地やトルソーなど、普段は表に出ることのないクリエーションの裏側をあえて浮上させ、ブランドの核である“服作り”を服そのもので表現している。

■服の骨組みを表に

 象徴的なのは、裏仕立てのウェアだ。服のフォルムを構築する骨組みがはっきりと露わになっており、裏仕立てでもなお均整の取れた、造形の絶妙なバランス感や、複雑なパターンメイキングが見て取れる。服に内在するミステリアスなコアを表面化させた、アヴァンギャルドな試みだ。

■背景や地下を連想させるプリント

 生地番号をプリントしたブラウスとスカートのセットアップは、服の製作過程を連想させる。たっぷりと分量をとって仕立てられた白のギャザードレスは、柔らかな紙を思わせ、様々な色のインクで描かれた文字は、ストリートの“落書き”のようなアングラ感を放つ。

■PVCやオーガンザなど透ける素材

 PVC素材で仕立てたコートは、服を立体的に構築する接ぎ目を黒のラインではっきりと示した1着。スケルトンのコートが、中に着た白のシャツドレスをコーティングしているかのように見え、倉庫で洋服をビニールに入れて保管する様子を連想させる。

 また、透け感のある白のオーガンザのブルゾンにブラウス、ドレープを生かし空気を含むかのように仕立てたスカートをレイヤードしたスタイリングも登場。透かすことで淡くなる白の色彩や、透明感のある素材が独特な浮遊感を放つ一方で、ブルゾンのリブやブーツの靴紐によって所々に差し込まれたブラックが、凛とした芯の強さを主張する。

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