菓子・スープ類市場、「ハードキャンディ」や「フリーズドライ商品」など好調
2018年11月15日 21:37
富士経済は13日、菓子類やスープ類の市場調査結果を発表。菓子類は引き続き「グミキャンディ」が好調、スープ類も「フリーズドライ商品」を中心に市場が拡大している。
【前年は】グミキャンディ好調、菓子市場は拡大傾向に 富士経済
■菓子類は「グミキャンディ」、「ハードキャンディ」が好調
「グミキャンディ」は食感やフレーバーの豊富さ、その食べやすさから引き続き好調。18年は真新しいヒット商品は生まれていないものの、市場での人気は堅く、メーカーも開発に注力していることから伸長するとしている。20年には500億円に達すると予測。
「ハードキャンディ」は近年縮小が続いていたが、のど飴の年間を通じたアレルギー対策やしゃがれ声対策、熱中症対策、インバウンド需要の影響から17年より拡大に転じている。
18年は猛暑の影響から塩梅系が人気を博し、前年比3.3%増の728億円。今後も熱中症対策など、その効果が認知されつつあることから20年にはガム市場を超え、23年には752億円と予測している。
■スープ類はフリーズドライ商品がけん引
「スープ類」は簡易性や個食化により、その手軽さが好評。23年予測は17年比18.2%増の2,366億円、「フリーズドライ商品」を中心に需要が増加しているという。
注目品目として「フリーズドライみそ汁」を挙げている。23年予測は17年比73.2%増の284億円。具材感ある野菜を食せる点や個包装の利便性などから、需要は増加傾向にあり、高齢者を中心に市場は拡大するとしている。
スープ類は離乳食や介護食としても、これまでの添え物から主食へと変化しつつある。またフリーズドライ商品を中心に働く女性や単身者など、おいしく簡単に食べられる利便性も受けているという。
メーカー各社も時短のニーズから「働く女性」を対象に新商品を相次ぎ投入。味の素は定番の「クノールカップスープ」が好調なことから、8月には「クノールカップスープ べジレシピ」を発売。ミニトマト16個という高い栄養価ながら時短調理できる新商品を投入している。
アサヒグループ食品もフリーズドライ製法の「マッシュルームスープ」を8月より発売。今後も各メーカーが「時短」や「利便性」、「栄養価」という観点にてスープ需要の高さに注目していることから、フリーズドライ商品を中心としたスープ類市場の動向には注目である。