オウチーノなど運営のくふうカンパニー、「Zaim」を買収 金融領域に進出

2018年11月15日 21:07

 くふうカンパニーは13日、家計簿サービスを提供するZaimを買収、子会社化することを発表した。同日に、生命保険と損害保険の募集代理を行う子会社として「保険のくふう」を設立したことも発表しており、これまでの不動産や結婚関連事業に加え、新たに金融領域にも進出する。

 くふうカンパニーは、住宅不動産関連サービスを提供するオウチーノと、結婚式場の口コミサービスを提供するみんなのウェディングが経営統合し、それぞれの親会社となる持株会社として、2018年10月に設立された。グループ内には現在、不動産関連事業を担う「オウチーノ」「Seven Signatures」と、結婚関連事業の「みんなのウェディング」「RCUBE」などがすでにあるが、今回、「Zaim」と「保険のくふう」が担う金融関連事業が加わることとなる。

 2012年設立のZaimは、「一人ひとりの暮らしに寄り添い行動を変える」をミ ッションに、個人をお金の面で支えるサービスを提供してきた。国内では最大級となる、ダウンロード数800万超を誇る家計簿アプリを手がけている。2018年8月期は、売上が2億5500万円、営業利益4200万円、純資産1億2100万円と開示されている。同社にはくふうカンパニーの会長でもある、クックパッド元社長の穐田誉輝氏も出資していた。

 今回の取得価額は非公表だが、2019年1月中旬をめどに、Zaim株式を51%取得する。今後は、Zaimの日々の生活におけるお金との接点に、保険のくふうが関わるライフイベントをきっかけにした接点を加え、金融サービスを提供できる体制を強化するという。

 また、グループ内に独立したテクノロジー・デザイン組織「Da Vinci Studio」も設立するほか、くふうカンパニー内に、投資支援部を設置。投資活動を通じて、魅力的な企業への参画や、経営支援、経営者輩出に取り組み、既存事業領域にとらわれない活動も展開することを発表している。

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