三菱UFJ、朝日インテック、東精密など/本日の注目個別銘柄
2018年11月14日 16:14
<8306> 三菱UFJ 676.3 +9.8反発。前日に上半期の決算を発表、純利益は6508億円で前年同期比3.8%増益となり、与信費用の戻入などを主因に、通期予想は8500億円から9500億円に上方修正している。上方修正は想定線とみられるが、年間配当金予想を20円から22円に引き上げると発表、上半期の段階での増配発表はポジティブに受け止められている。また、発行済み株式数の1.52%に当たる2億株を上限とした自社株買いの実施も発表した。
<8253> クレセゾン 1641 -99大幅続落。前日の後場に発表した決算が引き続き弱材料視されている。上半期経常利益は269億円で前年同期比25.9%減益、前年同期に計上された持分法利益増加の剥落、新システム稼働に伴う減価償却費の増加などが背景。通期予想も従来の550億円から510億円に下方修正、市場コンセンサスを下回る水準となっている。カードショッピング取扱高をはじめ、大半の事業で収益予想を下方修正している。
<7729> 東精密 3265 +474一時ストップ高。前日に上半期決算を発表、営業利益は102.5億円で前年同期比15.0%増益、4-6月期は同22.3%減であったが、7-9月期は同45.8%増と急回復。7-9月期は受注も想定以上に好調で、通期予想は175億円から187億円に上方修正、第1四半期決算時には下方修正していたこともあり、ポジティブなインパクトにつながった。CMOSイメージセンサなどが好調のようだ。
<7747> 朝日インテック 5250 +575急騰。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は47.5億円で前年同期比11.8%増益、上半期予想は66.6億円で同20.2%の減益予想であり、想定外に順調な立ち上がりと捉えられている。主力のメディカル事業が中国など海外で好調だった。また、本日の朝方に発表されたMSCIの定期リバランスでは、MonotaRO<3064>、ピジョン<7956>、ウエルシアHD<3141>などとともに新規採用された。
<6630> ヤーマン 2140 +150急反発。11日の中国「独身の日」における売上状況を前日に発表した。中国最大のECサイト「T-mall」における独身の日のトータル販売実績は前年比70%増となり、美顔器カテゴリにおける史上最高売上を更新、電子美容機器部門における販売実績と売上シェアで3年連続1位を獲得するとともに、「1日の売上が1億人民元を超えたブランド」に美顔器カテゴリで唯一ランクイン。中国需要の鈍化懸念が大きく後退した。
<3928> マイネット 1298 +195急反発。前日に第3四半期決算を発表、累計営業損益は1.9億円の赤字で、前年同期3.3億円の黒字から収益が悪化した。一方、通期予想は従来の2.5-4.1億円の赤字レンジ予想から上方修正、0.6億円の赤字から0.7億円の黒字予想に引き上げている。第1四半期に運営するゲームサービスへの不正アクセスを受け業績は一時的に悪化していたが、その後再開したタイトルの売上高が想定以上になっているもよう。
<7030> スプリックス 2217 -454大幅続落で一時下落率トップ。前日に前9月期の決算を発表、営業利益は24.7億円で前期比2.1倍となり、従来予想の23.5億円を上振れる着地になった。「森塾」の新規開校教室の集客や生徒数推移が堅調であった。一方、今9月期は24.7億円で同0.3%の増加にとどまる見通し。直営教室開校に向けた人件費増加や研究開発費増加でコスト負担が膨らむ。収益成長の急速な鈍化がネガティブに受け止められている。
<6258> 平田機工 5960 -1000ストップ安。前日に上半期の決算を発表、営業利益は35.3億円で前年同期比39.3%減益となり、通期予想は65億円の従来予想から52億円に下方修正している。当初受注を見込んでいた燃料電池車向け設備の売上時期の延期や、有機EL蒸着装置の設備投資が先送りとなっていることなどが業績下振れの背景。自動車関連分野には期待感も高まっていたため、ネガティブな見方が強まったようだ。
<6361> 荏原製 2980 -275急落。前日に第3四半期決算を発表、同時に通期予想を下方修正している。営業利益は370億円から320億円に下方修正、主に風水力事業の下振れが背景。一方、受注計画は5550億円から5710億円に引き上げ、風水力や環境プラントの想定を引き上げた。また、発行済み株式数の1.97%、200万株を上限とする自社株買いも発表したが、従来の会社計画超だった市場予想を下回る下方修正をネガティブ視する動きが優勢。
<5912> OSJBHD 296 +22大幅反発。前日に発表した上半期決算が好感されている。営業利益は28.3億円で前年同期比2.1倍と急拡大、第1四半期の同65.3%増から一段と増益率が拡大している。通期予想の35億円、前期比8.9%増は据え置いているが、高い進捗率を受けて、上振れの可能性が一段と高まる状況になっている。主力の建設事業において、設計変更による追加受注が前倒しで獲得できたことなどが、収益急拡大につながっている。《US》