ルーヴルからミツバチまで 企業主催の子ども絵画コンクールが面白い

2018年11月11日 21:41

芸術の秋。秋は気候的に過ごしやすく、創作活動に集中しやすい季節。俳句の季語にも「芸術祭」があるように、日本では昔から、秋は芸術の季節として親しまれてきた。

 確かに、この季節に自然の中に出ると、紅葉なども色鮮やかで、普段は芸術や美術に関心の薄い人でも、絵筆の一本でも持ちたくなってしまうものだ。

 そんな芸術の秋にちなんで、全国各地の美術館や博物館ではいろいろなイベントが行われている。また、企業が主催する芸術、美術系のイベントやコンクールも盛んだ。

 例えば、ハチミツやローヤルゼリーなどの製造・販売で知られる山田養蜂場は毎年、「花とミツバチ」「自然の中のミツバチ」「人とミツバチ」など、自然の大切さや人との関わりを感じられるミツバチをテーマにした一枚画を募集する「ミツバチの一枚画コンクール」を開催している。第6回となる今年は、国内のみならず、海外からも合わせて20896点もの作品が集まった。同絵画コンクールは、ミツバチを描くことで「自然環境の大切さ」「助け合うことの大切さ」「いのちの大切さ」など、「ミツバチが教えてくれる大切なこと」を共に考えたいという想いから始まったもので、入賞作品の一部は同社の商品パーッケージにも採用される。また、同社が国内外で取り組んでいる植樹活動において、応募作品1点につき1本の植樹が行われるという。絵を描いて応募することが、自然環境活動にも繋がるというわけだ。

 また、住友生命も、こどもの情操教育支援を目的として、1977年から40年以上にわたって、「こども絵画コンクール」を開催される老舗の絵画コンクールだ。2000年の第24回からはルーヴル美術館の後援も受けている。そしてこちらは、画用紙1枚につき1円、応募作品1点につき10円が公益財団法人日本ユニセフ協会に寄付され、世界のこどもたちの支援活動に役立てる仕組みとなっている。

 他にも、ブリジストンの「環境」をテーマにした「ブリヂストンこどもエコ絵画コンクール」など、絵を通じて子どもたちに環境や社会のことを考えてもらおうとする活動は盛んに行われている。参加するのは子どもたちだが、子どもたちを参加させることによって、その家族である大人たちの意識も啓発されることだろう。

 山田養蜂場の「ミツバチの一枚画コンクール」は、今年は10月27日に入賞作品が発表され、住友生命の「こども絵画コンクール」も12月初旬に発表される予定だ。子どもの情操教育のために、来年のコンクールには親子で参加してみてはいかがだろうか。(編集担当:藤原伊織)

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