ほうれん草、レタス、キュウリが安値もニンジンは平年の7割高 農水省発表
2018年11月8日 11:53
農林水産省の発表によると、多くの野菜で価格が平年並みに落ち着いている中、悪天候や台風の被害により北海道や千葉県で生育不良が続くニンジンの高値が続いていることが分かった。
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■白菜、ほうれん草、きゅうり、ナスは平年並み
7日、農林水産省が11月における「野菜の生育状況及び価格見通し」を発表した。生育状況では、白菜、ほうれん草、ネギ、レタス、キュウリ、ナス、ピーマン、里芋は平年並みとなった一方、大根、ニンジン、キャベツ、トマトでは、生育の遅延などが生じているとある。
■ニンジンのみ高値が続く
11月の価格見通しでは、多くの作物で平年並みの価格となっている。11月前半の価格見通しで「高値水準で推移」となっているのは、トマトとニンジンのみ。ただし、トマトは「11月後半は、出荷数量は平年並みに戻る見込み」とあり、11月後半の価格見込みは「平年並みに戻る」としている。
もう一方のニンジンは、北海道で悪天候により小ぶりとなったため「10月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移」した。また、後続の生産地である千葉県は9月の悪天候と台風24号による塩害のため、「11月も出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回る見込み」として「高値水準で推移」の見方を継続している。
■ニンジンは平年の7割高
東京都中央卸売市場における指定野菜の価格の平年比を見ると、平年より高値となっている野菜は、ニンジン、ねぎ、トマト、ピーマンなど。ただし、その中でピーマンは11月に入って値段が落ち着く傾向にある。また、ネギとトマトは平年の3割高程度ながら、ニンジンは平年と比べて5割高から7割高で推移している。逆に平年と比較して安値で推移している野菜では、ほうれん草、レタス、キュウリなどがある。(記事:県田勢・記事一覧を見る)