米中間選挙どうなる?!FOMCの利上げペース拡大はあるか? 住信SBIネット銀行(三井智映子)

2018年11月6日 13:28


*13:28JST 米中間選挙どうなる?!FOMCの利上げペース拡大はあるか? 住信SBIネット銀行(三井智映子)
皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター三井智映子の「住信SBIネット銀行の気になるレポート」です。

先週は長期化する米中貿易摩擦に進展がありましたね。トランプ大統領が中国との貿易協定締結への自信を示しており、中国の習近平国家主席と電話会談したとツイッターでつぶやき、米中協議の進展を示唆。1日には中国との合意に向けた草案作りを指示したなどと報じられ、貿易摩擦への懸念が後退しました。一方で、ホワイトハウス高官やクドロー米国家経済会議(NEC)委員長など、米政府高官らは米中の早期の貿易合意には否定的見解と報じられており、期待感がやや剥落し、透明感と交錯している状況です。

また、日米ともに決算が本格化してきましたね。アメリカでは、1日夕方に慎重な業績見通しを示したアップル株が6%超と急落しました。日本ではソニー<6758>、ホンダ<7267>、アドバンテスト<6857>などが上方修正を発表したことで、企業業績に対する警戒感が後退しています。

そして、2日には10月の雇用統計が発表されましたが、非農業部門雇用者数は25.0万人増と予想19.3万人増を大幅に上振れました。失業率は予想同様3.7%予想と前月と同じ高水準をキープ。インフレ関連の指標として注目される時間給賃金は予想の前月比+0.2%、前年比+3.1%と同じ数値となり、前年同月比の増加率が加速、3.0%台の回復に。3.0%台の回復は2009年4月以来9年半ぶりとなります。

また、米長期金利が上昇し、ダウを圧迫しました。為替市場では、日米金利差の観点から円売り・ドル買いが進行。週末の円相場は1ドル=113円台に下落しました。

さて、今週のマーケットはどうなるのでしょうか?チェックすべきポイントについて住信SBIネット銀行の「ウィークリーレポート」を見てまいりましょう。

レポートでは、まず10月の雇用統計を受けて上昇した米長期金利に触れており、『今週も米国の12月利上げ見通しを支援材料に米長期金利の上昇基調は続くと予想されるだけにNY株式市場の動向が注目されます』との考察を述べています。

次に今週注目!!といえば6日の米中間選挙ですよね。事前予想では上院は共和党が有利で、下院は民主党が有利であるとの報道が多くなっています。

米中間選挙については、『上院は共和党が過半数を維持するとの見通しの一方、下院では民主党が過半数を奪還すると見られているものの、終盤戦で共和党が追い上げているとの報道もあり、少なくとも共和党が10票以内の僅差に留まればトランプ大統領の政権運営に大きな影響はないだろうとの見方も聞かれるだけに選挙結果の行方が注目されます』と解説しています。続けて、『共和党が予想通り上院を制し、下院でも予想以上の健闘を見せればドル高の支援材料につながるかもしれません』と分析しています。

また、予想通りに下院を民主党が制した場合はねじれ国会状態となるわけですが、株式市場への影響については『先週半ば以降、ニューヨーク、東京、上海など各国株式市場の調整売りが一服、底打ち感の兆候も確認されており、中間選挙に波乱の無い結果となれば株式市場の上昇にも弾みがつくかもしれません』との見解を述べています。

そして、『中間選挙で予想通り、上院:共和党、下院:民主党となっても政策の行き詰まる場合、トランプ大統領は民主党を非難する口実になるだけにネガティブな反応は限られるとの見方も聞かれています。いずれにしても来週最大のイベント、情勢が判明するのは日本時間7日の午後以降となりそうです』と示唆しています。

加えて、今週はFOMCも予定されていますね。これについては『先週末11月2日の堅調な雇用統計の結果を受けてFOMC声明文が予想以上にタカ派寄りの内容になるのか、12月利上げ観測のみならず来年以降の利上げペース拡大の可能性に言及する内容となれば長期金利の上昇につながることもあり、NY株式市場の反応が注目されます』と考察。

さらに、新興国通貨やヨーロッパ情勢について、『5日に発表されるトルコ10月の消費者物価指数や卸売物価指数に対するトルコリラをはじめとする新興国通貨の反応が注目されます。また、英EU離脱交渉やイタリアの財政問題、さらには独政局を巡る不透明な情勢も含め、相対的なドル優勢の展開となることも予想されるだけに欧州を巡る先行き不透明な問題に対して新たな進展がみられるのか、欧州通貨の動向にも注意が必要です』と指摘しています。

今週はいつも以上に投資チャンスがある週となりそうですね!頑張ってまいりましょう!

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子《HH》

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