アンチエイジング化粧品市場、17年度は10.7%増の3620億円 シワ改善がけん引

2018年11月2日 19:17

 TPCマーケティングリサーチ(大阪市)は1日、アンチエイジング化粧品市場についての調査結果を発表した。2017年度のアンチエイジング化粧品市場は、前年度比10.7%増の3,620億円。過去10年間で最も高い伸長率となった。訪日外国人によるインバウンド需要や若い世代に向けたエイジングケアシリーズの増加、「シワ改善」を謳うことができる化粧品の登場などが好調の要因と分析する。2018年度には3,845億円まで拡大すると予測。

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■シワ改善化粧品の登場で市場が活性化

 種類別の販売構成では、美容液が構成比24.1%の872億円と最大。アルビオン「エクラフチュール」の引き続きの伸長や、ポーラが販売する日本初承認のシワ改善薬用化粧品「リンクルショット メディカルセラム」の大ヒットなどが寄与したとする。次いで、化粧水が構成比22.6%(819 億円)、クリームが同18.6%(672億円)、乳液が同17.4%(629億円)となった。化粧水は、大規模なサンプリングを実施したカネボウ化粧品の「DEW」や、ロート製薬の「肌ラボ」などが伸長。クリームについては美容液同様、シワ改善を謳う商品が好調となった。

■資生堂がシェア14.9%でトップ

 企業別シェアでは、資生堂がシェア14.9%の540億円(前年度比21.5%増)でトップ。同社は2017年度だけでシワ改善化粧品を2アイテム発売している。続いて、ポーラが同11.7%の422億円、カネボウ化粧品が同8.2%の297.5億円、再春館製薬所が同7.1%の256億円、アルビオンが同5.2%の187.5億円。伸び率ではポーラが前年度比60.8%増でトップとなった。このほか、P&G、富士フイルム、ロート製薬、ノエビアなどが好調に推移。

 調査期間は2018年7月~10月。(記事:西舘妙子・記事一覧を見る

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