米アフラック、18年7~9月期は増収増益 連続増配も36年へ
2018年10月27日 17:11
米保険会社アフラックは25日(米国時間24日)、2018年第3四半期の決算発表を行った。7~9月期の収益は前年同期比1.3%増の55億7,700万ドル、純利益は同18.0%増の8億4,500万ドルとなった。1~9月の収益は前年同期比2.4%増の166億3,200万ドル、純利益は同18.5%増の23億9,500万ドルであった。
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四半期配当では1株当たり0.26ドルとなり、1~9月期では0.78ドルと、昨年の年間配当総額0.87ドルを上回るペースとなり、通期では36年連続の増配となる見込みだ。今後の見通しも堅調な推移を示すだろうとの発表であった。
アフラックはアメリカジョージア州に本社がある外資系の保険会社である。日本子会社は、全体の収益の約7割を占めており、がん保険の分野では国内トップシェアを持ち、日本の4世帯のうち1世帯が同社の保険に加入しているという。また、株式を東京証券取引所で上場させている外国企業の1つとしても知られている。
日本での保険料収入は、がん保険など第三分野での保険料収入で増加したものの、第一分野と呼ばれる生命保険での保険料収入の減少が上回り、前年同期比0.9%減の3,520億円となった。投資収益は、米ドル建ての変動利付運用資産からのより高い収益により、同8.3%増の677億円となり、合計収益では、同0.4%増の4,209億円と増収となった。純利益では、米ドル建て運用資産と第三分野商品の有利な保険金給付金比率により、為替変動の影響を除くベースで同1.3%増となったという。
配当に関しては2018年第1四半期より一株当たり0.26ドルに引き上げ(2017年第1四半期は0.22ドル)、今四半期まで維持している。同社はこれにより、36期にわたっての連続増配を達成したとしている。連続増配企業は米国でも「配当貴族」と呼ばれブランド化しており、同社もその名を連ねている。ちなみに日本では花王の27期連続増配が最高記録である。
今後の見通しに関しては、今期の目標達成に向けて順調な推移をたどっているとしている。日本ではがん保険の保険料収入が2%から3%範囲で堅調に増加できると予測。また米国でも販売成長によって2%から3%の成長ができるものとしている。また、今四半期の発表においても強い財務力で事業再投資、自己株式取得、そして増配を継続させていくことを強くアピールしている。(記事:福井廉太・記事一覧を見る)