遺伝子検査による病気の判定、確実ではない

2018年10月20日 23:30

あるAnonymous Coward曰く、 遺伝子検査から導き出される診断結果は確定的な情報として捉えられやすい傾向にある。良性の腫瘍などと判断された場合は、その結果に安心してしまうだろう。確かに人間のDNAは変化しない。しかし、疾患などの原因を判断する技術は流動的な存在だ。その結果、今日は良性と判断されても、明日の研究では悪性で危険なものだったと見なされる可能性がある。とくに乳がんや大腸がんの原因となる突然変異は、研究が進歩したことから判断基準が変わりやすいという。

 そこで遺伝学関連の専門家は、2006年から2016年に遺伝子検査を行った145万人の患者のデータを見直し、当時報告された結果が今でも有効かどうかを確認した。その結果、再分類が行われ、59 955件の修正報告が提出されたとしている。これは古い結果が新しいデータに取って代わられたことを意味している。しかし、再分類された情報を再び医師や患者に伝えるためのシステムは今のところ存在していないという(The NewYork Times米国国立図書館Slashdot)。

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