コマツ、スクリーンHD、イオンファンなど/本日の注目個別銘柄
2018年10月19日 15:40
<9831> ヤマダ電機 533 -38大幅反落。前日に業績予想の下方修正を発表、ネガティブなインパクトが強まった。上期営業益は従来予想の311億円から50億円に、通期では721億円から294億円に下方修正した。第1四半期の大幅減益決算から通期下振れは想定線だが、市場予想の500億円水準も大幅に下回るものに。在庫適正化に向けた仕入れ抑制によるリベートの減少、ネット価格に対応した価格政策の強化、業態転換の遅れなどが利益下振れ要因に。
<6301> コマツ 3074.0 -99.0大幅続落。米中貿易戦争の影響による中国経済の悪化懸念などを背景に、米国市場ではキャタピラーが前日比3.9%安と大幅に下落、東京市場でも同社や日立建機などが連れ安する展開になっている。先週以降、下落ピッチが早まっている中国株式市場の動向に対する警戒感も強いもよう。本日は、7-9月期GDPを始め、中国で経済指標の発表が相次ぐことも買い手控え要因になっている。
<6023> ダイハツデイ 740 +43大幅続伸。前日に発表した業績予想の上方修正が好感されている。上半期営業利益は従来予想の2億円から6.2億円に、通期では25億円から30億円に引き上げている。為替レートが想定よりも円安で推移したことなどを業績上振れの背景としている。第1四半期が5割超の減益と低調なスタートであったことから、モメンタム好転の兆しなどとも受け止められているもよう。
<4343> イオンファン 3750 +105大幅続伸。SMBC日興証券では投資判断を新規に「1」、目標株価を6200円に設定し、本日の買い材料へとつながっている。海外展開が開花して中期的な利益成長期待が高まってきていること、国内では雇用環境改善や「QOL」に対する関心の高まりが追い風になることなどを評価ポイントとしているもよう。また、ネットクレーンゲームや国内でのインドアプレイグラウンド事業の拡大がカタリストになる可能性も指摘している。
<2599> ジャパンF 1240 -152急落で下落率トップ。前日発表の業績下方修正が嫌気されている。上半期営業利益は従来予想の17.5億円から12.3億円に、通期では9.9億円から6.5億円に下方修正、それぞれ一転しての減益に転じる見込み。新製品対応設備工事によるライン停止及び包材の軽量化による一時的な生産効率の低下、自然災害による包材の納入への影響、強みを持つ炭酸系飲料の受注が猛暑の影響で減少したことなどが業績下振れの背景に。
<3753> フライト 1431 -78大幅反落。前日に発表した上半期業績予想の下方修正が嫌気される。営業損益は従来予想の1.8億円の赤字から2.5億円の赤字に下方修正、多機能モバイル決済端末IncredistPremiumの大口案件の一部納入が、9月から10月に変更になったことが要因とされている。通期予想は未修正であるが、足元の株価は堅調な推移が続いていたこともあって、失望感が先行する形のようだ。
<8252> 丸井G 2460 -158大幅反落。消費税率引き上げにあわせて消費者にポイントを還元する景気対策で、クレジットカード会社に対し、小売りなどの加盟店から受け取る手数料を引き下げるよう要請する方向で、政府が調整に入ったと一部報じられている。中長期的にはクレジットカードの導入を後押しする効果につながるが、短期的には同社などカード会社の収益にマイナスに働くとの見方が優勢か。同社のほかクレセゾン<8253>などの下げも目立つ。
<4042> 東ソー 1599 -47軟調。上半期営業利益は前年同期比6%減の510億円程度になったもようとの観測報道が伝わっている。南陽事業所の停電事故によるプラントの一時停止の影響があったほか、塩化ビニール樹脂の原料高でマージンが縮小したため減益になったようだ。もともとの会社計画線上ではあるが、第1四半期営業利益は同15.5%増と2ケタ増益であったため、市場の期待値などは下回る水準であるようだ。
<7735> スクリーンHD 6410 +20もみ合い。米国市場ではSOX指数が2.5%安となるなど半導体関連株の軟調な動きが目立ったが、比較的底堅い動きになっている。同社業績への影響が大きい台湾TSMCが前日に決算を発表、通期売上見通しは下方修正しているものの、市場が懸念するほどの大きな減速状況はみられず、過度な警戒感はやや後退する状況になっているもよう。TSMCの設備投資計画も第2四半期時のガイダンスから変更されていない。
<3912> モバファク 1657 -153急反落。後場は買い気配スタートになったものの、寄り付き後は急速に伸び悩んでいる。前引け後に第3四半期決算を発表、累計営業利益は5.8億円で前年同期比7.1%増益となった。上半期は営業減益だっただけに、7-9月期の前年比大幅増益を好感する動きが先行。ただ、前四半期と比較すると売上が減少し営業利益は2ケタ減、上半期決算時のようなサプライズには至らず、出尽くし感が優勢の形となっている。《US》