顔認識技術は人間だけでなく動物も監視
2018年10月18日 22:45
taraiok曰く、 ノルウェーの企業が、サケの顔を区別できる3Dスキャナを開発したという(Bloomberg、Slashdot)。
このシステムは目、口、エラの周りの斑点などのパターンから個体を識別できるとのことで、養殖大手のCermaq Group ASはこの技術を使って数億の養殖魚のそれぞれに医療記録を付けているという。これにより、養殖魚に感染するシラミなどの対策を立てているそうだ。
また、世界的に数の少なくなったトラを顔認識システムを使って監視しようという動きもある。これにはWildsense Tigersと呼ばれるiPadアプリが活用されており、一般市民もこのアプリを使ってトラの写真をアップロードできるという。プレイヤーはトラを含む画像にタグを付けるだけでなく、トラのいる周辺環境や行動に対する質問に答えることで得点を得ることができる(BBC、FASTCMPANY)。
また、ケニアでは1000頭のライオンを顔認識システムを使ったデータベースを作成して監視している。このデータベースはLion Guardians launched the Lion Identification Network of Collaborators(LINC)とよばれ、保護組織やその他の野生生物研究者は、ライオンの居場所をより簡単に監視することができるという(Scientific American)。
ゾウも密猟者からの保護を目的に顔認識システムで監視されているという。Googleがクラウドで提供しているAutoML Visionマシン学習ソフトウェアを使用することで野生のゾウを一意に識別できる。密猟者が映っていた場合は、警報を鳴らすことも可能だそうだ。このほかにもクジラの顔を87%の精度で検出可能な顔認識システムや、絶滅のおそれのあるキツネザルを保護する目的で使われている顔認識システムもあるとしている(Evening Standard、Fortune、BBC)。