コーセー、LINE、Gunosyなど/本日の注目個別銘柄
2018年10月17日 16:35
<7242> KYB 3195 -700ストップ安。前日の急落に続き、本日も売り物が殺到。前日後場、子会社であるカヤバシステムマシナリーにおいて、不適切行為が判明したと発表。免震・制振用オイルダンパーの一部について、性能検査記録データの書き換えにより、性能評価基準に適合していない製品を建築物に取り付けていた事実が判明した。不正は15年継続、未適合製品は986物件に設置と規模も大きく、大きく信頼性が低下するとの見方になっている。
<9107> 川崎船 1806 -303急落。前日に業績予想の下方修正を発表。上期経常損失は従来見通しの120億円から230億円に、、通期では50億円の黒字から295億円の赤字に下方修正。持分法適用会社ONE社の業績悪化が主因だが、直近までアジア発北米のコンテナ運賃が前年を大きく上回る水準で推移していたため、ネガティブサプライズと捉えられた。共同出資先の日本郵船<9101>、商船三井<9104>も株価は大幅に下落している。
<3091> ブロンコB 3190 -230急落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は21億円で前年同期比14.8%増益となった。ただ、7-9月期は6.9億円で前年同期比8.4%減と減益に転じており、ネガティブに捉える動きが優勢のようだ。7-9月は既存店売上高が計画を毎月下回る状況が続いたようだ。通期計画は29.4億円、前期比20.0%増益を据え置いているが、未達懸念なども強まる形に。
<6624> 田淵電 231 +50ストップ高。ダイヤモンド電機を割当先とする第三者割当増資を実施すると発表、2019年1月25日までに30億円を調達する予定で、同社はダイヤモンド電機の傘下に入る形となる。スポンサー支援に関する合意書は既に締結済みで、既定路線とも捉えられるが、支援スキームが構築されたことで、最悪シナリオの回避や経営再建に対する確度の高まりが、短期資金を誘う形になっているようだ。
<7419> ノジマ 2606 +371急騰。前日に上半期業績予想の上方修正を発表している。営業利益は従来予想の73億円から92億円に増額、一転して2ケタ増益となる見込み。子会社ニフティとのシナジー効果の示現、猛暑の影響によるエアコンの販売好調、子会社の不採算事業のリストラ進展などが業績上振れの背景となっている。据え置きの通期予想に関しても、近く上方修正される可能性が高いと考えられている。
<3938> LINE 4100 +155大幅続伸。ジェフリーズ証券では投資判断を「アンダーパフォーム」から「ホールド」に格上げ、目標株価は3870円を据え置いている。ファンダメンタルズは引き続き弱いものの、現状から株価の下値余地がほとんどないとみられること、浮動株比率が低いため株価は底値で支えられやすいこと、空売りポジションが積み上がっていることなどを格上げの背景としている。
<6047> Gunosy 2735 +277急反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を「アンダーウェイト」から「ニュートラル」に、目標株価も1000円から2600円にまで引き上げた。短期的にニュースパスとLUCRAがグノシーの落ち込みをカバーするには至らないとの見方を修正し、業績予想を引き上げているもよう。今5月期営業利益は従来予想の21.1億円から会社計画も上回る29.7億円、前期比53.3%増益に引き上げている。
<3844> コムチュア 4480 +540急反発で年初来高値。前日に上半期業績予想の上方修正を発表している。営業利益は従来予想の8.7億円から12.1億円、前年同期比55.0%増に増額、売上は従来計画をやや下振れも、販売管理費やのれん償却額の消失などで収益は上振れる形になっている。第1四半期の状況から上振れ期待はあったとみられるが、修正幅は想定よりも大きく、高い収益成長の継続を評価する動きが強まっている。
<1820> 西松建 2847 +93大幅続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を新規に「オーバーウェイト」、目標株価を3500円としている。建設事業、開発・不動産事業の売上高拡大による利益成長が見込め、20.3期以降過去最高営業利益の更新を見込むとしている。現在の株価は今後の総利益率低下を過度に織り込んでいると評価。また、セクター内で相対的に高い配当利回りも株価の下支えになるとしている。
<4922> コーセー 18050 +50小幅反発。4-9月期営業利益は310億円程度で前年同期比3割増になったもようとの観測報道が伝わっている。高価格帯化粧品の販売がインバウンド向けやアジアで伸びたようだ。台風の影響などが9月の売り上げに影響したものの、会社計画の310億円水準で着地したもよう。特にサプライズはないが、前日には9月の訪日外客数が5年8カ月ぶりに前年割れになったとも伝わっており、あく抜け感などが先行する形とみられる。《US》