はやぶさ2、リュウグウ地表最下点に到達 タッチダウンリハーサルで
2018年10月16日 11:26
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は15日、小惑星探査機「はやぶさ2」が、惑星「リュウグウ」の最下点に到達したと発表した。
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タッチダウンを2019年1月以降へと延期することが発表されたばかりのはやぶさ2であるが、今回の降下は、「高度50m以下での航法誘導精度の確認」を目的としたものだった。
元々、リュウグウの表面はボルダーと呼ばれる岩塊で覆われており、タッチダウンするために必要な「平らで広い場所」を見つけることが困難であった。
そこでいくつかの場所を候補に指定していたわけだが、実際にリュウグウへ行ったことで、予想よりも狭い場所にタッチダウンする以外の方法がないことが分かったことが、タッチダウン延期理由の一つであった。
ほとんどスケジュール通りに運用されてきたはやぶさ2であるが、タッチダウンの延期が初めての「想定外」になった。だが、既に来年1月以降のタッチダウンへ向けて詳細な計画が発表されている。
今後、数回に分けてタッチダウンの予行練習を行った後、11月以降は本格的なタッチダウンに向けて誘導システムを確立していく。想定よりも狭い場所へタッチダウンすることになったはやぶさ2であるが、今回の最下点到達で想定よりも多くのものを得ることができただろう。
2回目のタッチダウンリハーサルとして行われた最下点到達は、プロジェクトメンバーと世界中のはやぶさ2ファンを湧かせる結果となった。はやぶさ2は日本時間の15日22時44分に、リュウグウの地表22.3mまで達した。
15日深夜に、はやぶさ2の最下点到達の実況中継が公式Twitterで行われていたが、プロジェクトメンバーの最後の投稿はこんな風に締めくくられていた。
「またひとつ、プロジェクトは強くなりました。これからも明日へと続く道をひらきつづけます。」(記事:中川リナ・記事一覧を見る)