自動で衣服を折りたたみ収納する家具を発表 ロボット開発のアスティナ

2018年10月15日 16:21

 ロボットやIoT(モノのインターネット)デバイスの開発事業を手掛けるアスティナ(東京都千代田区)は15日、自動で衣類を折りたたみ収納する家具を開発したと発表した。16日から19日まで千葉市の幕張メッセで開かれる「シーテックジャパン2018」に試作機を展示する。

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 開発された家具は、タンスの横に衣類かごが設置されており、かごの中に衣服を入れると、自動的に衣服を仕分けてたたみ、決められた棚に収納してくれる。創業以来、約20機種以上のロボット・制御機器の開発に携わる中で培ってきたノウハウを活用し、開発したという。製品名は「INDONE(インダン)」と名付けられた。

 衣類の折りたたみ作業は家庭内だけでなく、介護業界やホテル、アパレル業界でも従業員によって行われており、介護施設では1日で200枚以上の衣類をたたまなければならないこともあるという。同社では、今後、こうした職場にインダンの技術を応用した機器を導入することで従業員の負担軽減を図り、人手不足にも対応できるようになるとしている。

 同社はインダンの製品化に向けて研究開発を進めるために、ウォンテッドリー(東京都港区)、ほしのかけら(同)、AS-accelerator(同)の3社のほか、複数の個人投資家を引受先とする第三者割当増資を行い、2000万円の資金を調達した。今後、人材の採用を行いながら、製品化を進めていく。

 アスティナ社は新日本製鉄で生産設備の改良設計業務に従事した後、ゲーム機器の開発やロボットのハードウェア開発などに携わってきた儀間匠社長が2017年に設立。これまで年間約20種類のロボットやIoTデバイスのハードウェア設計・開発を行ってきたが、今回、一般消費者向けの製品として、インダンの開発に取り組むことになった。

 同社は「家庭に笑顔を増やしたいというコンセプトから製品づくりを考えた。インダンを使うことで家事に費やす時間を減らし、空いた時間でゆとりある生活を過ごしてほしい。子供と過ごす時間や夫婦で話す時間を増やし、たくさんの笑顔を生み出したい」としている。

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