アダストリア、ローソン、ファーストリテなど/本日の注目個別銘柄
2018年10月3日 16:04
<2685> アダストリア 1699 +147急伸。前日に9月の月次動向を発表。既存店売上高は前年同月比3.2%増、2カ月連続でのプラス成長となった。客数が同0.5%減少した半面、客単価が同3.7%上昇している。秋物商品が順調に売り上げを伸ばしたもよう。地震や台風の影響も警戒された中、順調な業績回復が想定される形となり、ポジティブな反応が強まっている。先に第2四半期の大幅減益決算を発表していることで、目先の悪材料も出尽くし感が強い状況。
<1878> 大東建 14940 +650急反発。前日に9月の月次動向を発表している。受注高は787億円で前年同月比13.1%増、6カ月ぶりのプラスに転換している。9月の水準としては、消費増税を控えて駆け込み需要が発生した13年に次ぐ高いものとなっている。銀行のアパートローン融資基準の厳格化など警戒感が強まっていた中で、想定以上の受注好調にサプライズも強まる形とみられる。
<3941> レンゴー 1052 +61大幅続伸。段ボール原紙ならびに段ボール製品の価格改定実施を発表。段ボール原紙に関しては、11月1日出荷分より、現行価格より8円/kg以上の値上げを要請するもよう。主原料である古紙の高騰に加え、重油、石炭、都市ガスなどの燃料や物流経費も大幅に上昇していることが背景。先に王子HD<3861>による値上げが伝わり、期待感も先行していたとみられるが、正式発表を受けて収益拡大の確度は一段と高まる状況に。
<2651> ローソン 7020 +240大幅続伸。上半期営業利益が前年同期比1割減の345億円程度になったもようとの観測報道が伝わっている。従来予想は同22%減の305億円であり、減益幅が縮小したもよう。第1四半期も同22%減益であったため、6-8月期は想定以上の収益回復と捉えられている。新型レジなどのデジタル投資や「ローソン銀行」の開業費用増加が減益要因だが、費用の抑制や高採算商品の販売増加などが利益上振れの背景となったもよう。
<8750> 第一生命HD 2348.0 -69.5大幅反落。UBS証券が目標株価を2180円から2250円に引き上げた一方、投資判断は「バイ」から「セル」に2段階格下げした。生保セクターのハイベータ株として、超長期金利上昇を背景に株価が上昇した結果、割高感が強まったと判断。現行の金融政策の枠組みを前提とすると、20年債金利で0.7%程度までイールドカーブのスティープニング化が進む可能性もあるが、それ以上の大きな金利上昇の可能性は低いと指摘。
<9983> ファーストリテ 58850 +600もみ合い。前日に9月の月次動向を発表、既存店売上高は前年同月比6.0%増、客数が同3.4%増となったほか、客単価も同2.5%上昇し、2カ月連続でのプラス成長となっている。前半は残暑の影響で夏物が順調だったほか、後半は気温低下で秋物の立ち上がりが好調、天候不順の悪影響を吸収した。ただ、株価が高値圏にあるなかではサプライズに乏しく、10-12月期は前年のハードルが高い状況でもある。
<2809> キユーピー 2700 +55大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、累計営業益は261億円で前年同期比7.1%増、6-8月期は102億円で同5.8%増、ほぼ市場予想線上で着地。国内調味料はやや苦戦となったが、海外と物流が計画を超過した。注目された中国マヨネーズ・ドレッシングの売上回復などはポジティブ視されている。また、主要株主の保有株一部売却に対して、発行済株式数の2.93%にあたる440万株を自社株TOBすることも評価。
<6390> 加藤製 3600 +110年初来高値。いちよし証券ではレーティングを新規に「A」、フェアバリューを4900円としている。20.3期も建設用クレーン市場が本格的に拡大するため高い利益成長は期待できるが、PER水準はセクター平均を割り込んでいること、IHI建機の子会社化によって今後、製品ラインナップの拡充や地域展開の拡がりによる事業成長が見込めることなどを評価のもよう。来期・再来期と営業利益は2ケタ成長を続ける予想。
<8358> スルガ銀 650 +66大幅続伸。不適切融資問題で金融庁が週内にも一部業務停止命令を出す方針と報じられているが、短期的なあく抜け感にもつながっているもよう。また、ゴールドマン・サックス証券では投資判断「中立」を継続で、目標株価を650円としている。第三者委員会の報告などが出ることによって、同社を取り巻く不透明性は減少と考えているもよう。また、追加的与信費用は400億円から1200億円と推定しているようだ。
<7445> ライトオン 1027 -50朝高後に失速。前日に前8月期決算を発表。営業益は12億円となった。今回から連結決算に移行したが、単独では13.7億円となり、従来予想の12億円を上回った。値下げロス抑制や経費削減効果で収益率が想定以上に上昇した。今期は連結営業益が20億円と前期比66.3%増を予想している(決算末を8月20日から8月末日に変更)。朝方は大幅増益見通しを好感した買いが先行したが、その後材料出尽くし感から売られた。《US》