肌に良い菌、農場や森に多い 植物近ければ肌環境にも良く ポーラ化成が解明
2018年9月26日 17:21
ポーラ・オルビスグループのポーラ化成工業は、女性の肌上の菌を分析し、状態の良い肌には農場や植物の周りいる菌が多くいることを発見したと発表した。
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我々の周りには、目に見えない菌が多数いる。そのため、人は周りの菌を肌の上に取り込み、共存している。そこでポーラ化成工業は、首都圏の女性約300人の肌上の菌を採取して分析し、肌の状態と菌との関係を調べた。その結果、状態の良い人の肌上には、特定の環境にいる菌が多く住み着いていることがわかった。バリア機能、明るさ、弾力性などの状態が良い肌には、農場や植物の周りによく見られる菌が多く存在していたという。
また、今回の分析から、良い状態の肌上にいる菌は、皮膚のタイトジャンクション(肌の細胞同士を隙間なく繋ぎ合わせ、水分の消失を防ぐ構造)の形成を高め、肌のバリア機能改善に貢献していることも明らかなった。さらに、今回の調査で肌の状態が良かった女性たちは、自宅や職場に植物を置いていたり、花屋を訪れる習慣があったりと、植物が近くにある環境に居ることもわかった。
自宅に植物を置くといった暮らし方の工夫で肌状態を良くすることが期待できることがわかったことから、今後ポーラ化成工業では、これまでなかった美容目的のアクティビティや環境づくりの提案や、有用菌の力を肌にうまく取り入れられる新しい化粧品の開発を行うという。
この調査分析結果は、9月18日から21日にドイツ・ミュンヘンで開催された第30回国際化粧品技術者会連盟世界大会で発表された。