ソフトバンクがメール約1030万通を消失 復元もできず 436万人に影響
2018年9月22日 17:13
ソフトバンクは21日、同社グループの携帯電話ユーザーに送られるはずのメール計1030万件を誤って消失したと発表した。携帯電話のメールサービスで提供している迷惑メールフィルターに発生した不具合に起因するもので、影響を受けるユーザーの数は、約436万人。
同社の発表によれば、発表の4日前に当たる17日10時48分から18日9時16分の期間にソフトバンクやワイモバイルのユーザーへ送られたメールが対象となり、「.co.jp」を含むドメインからのメールが、迷惑メールフィルターの不具合により消失したというもの。消失したメールは、復元できないだけでなく送信元の参照もできないとのこと。対象ユーザーは、ソフトバンクから個別に連絡を受けるものの、送信元を含むメールの内容が分からないため、消失による被害はすぐには分からない。
影響を受けるのは、ソフトバンクが提供する「S!メール(MMS)」「Eメール(i)」「ディズニースタイルのメール」およびワイモバイルが提供する「MMS」「EMメール-S(MMS)」「ケータイ(PHS)用Eメール」のうち、迷惑メールフィルターを利用している一部のユーザー。
つまり、これらキャリアの端末で使用しているメールのうち、Gmail等のいわゆるフリーアドレスは対象外。番号ポータビリティの解禁や格安SIMの台頭を受けキャリア間の乗り換えが増加傾向にある中、キャリアのメールを利用するユーザーは減少傾向にあるものの、ソフトバンクのユーザー宛てには1日に約3億通のメールが送信されているという。そのうち、約半数のメールが迷惑メールフィルターにより自動的にブロックされてユーザーに届かない。今回は、本来は自動的にブロックされるべきでないメールのうち、「.co.jp」を含むドメインから送られたものが削除されてしまったものだ。
消失の原因は、迷惑メール用データベースへ反映するパターンファイルの自動生成時の不具合という。不具合は既に修正済みで、運用監視体制を強化し再発防止策を図っていくとのこと。同社は個別に謝罪したいとしている。合わせて、上記期間中にドメインに「.co.jp」を含むメールから対象となる同社ユーザーへメールを送信した人に対しても、メールが届いたか確認するよう呼びかけている。(記事:dailyst・記事一覧を見る)