退職者から高評価1位はグーグル 理由は「環境の良さ」 ヴォーカーズ調査

2018年9月20日 09:16

 18日、ヴォーカーズが発表した「退職者が選ぶ『辞めたけど良い会社ランキング2018』」によると、多くの退職者から高い評価を得たのはグーグルだった。なぜ退職者から高い評価を得ているのだろうか?その理由は、グーグルの「環境の良さ」にあった。

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■多くの退職者から高い評価を得たグーグル

 グーグルの退職者評価は4.103で1位。

 退職理由には、「居心地が良すぎてチャレンジを忘れてしまう」(管理)、「食事や福利厚生等整っておりチャレンジ精神が減っていく」(営業)、「不満は無いが新しいことにチャレンジしたい」(プロダクトスペシャリスト)等が挙げられている。

 こうした点から、グーグルは本当に環境が良いと分かる。また環境の良さに助けられた従業員も多いのだろう。しかし「チャレンジを忘れる、減っていく」という回答から「自分はこのままで良いのか?」と考えた人が存在することも事実。つまり、環境の良さ故に退職に至る人、その環境の良さに感謝している人がともに多いのだ。

■退職者評価2位以降5位は下記の通り

 2位以下の企業と退職者評価は、「プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン(P&G)」4.090、「マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社」3.940、「ゴールドマン・サックス証券」3.877、「リクルートホールディングス」3.794、と続く。

■辞めた会社を高く評価する人の共通事項

 退職したが「あの会社は良かった」と思える、その裏側に何があるのか。彼らの入社理由から探った。

 入社理由には、「多くの業界・分野の経験を短期間で習得できる」(コンサルタント、マッキンゼー・アンド・カンパニー)、「限られた時間の中で効率良く知識を身につけながら金融業界の最前線に立てる」(セールス、ゴールドマン・サックス証券)、「独立に向けて学べる点が多い」(営業、リクルートホールディングス)といった事柄が挙げられた。

 辞めた会社を高く評価する人達には、「技術や知識等今後のキャリアプランに必要な事柄を取り込める会社を選ぼう」という心意気が共通して存在していたのだ。

■会社への評価と転職意向がともに低い状況

 会社への評価が低い場合、多くは転職意向も増えると考えるだろう。しかし、会社への評価と転職意向がともに低いという状況が存在する。

 まず、総合評価3.0以下の業界にも関わらず「転職意向は無い」と答えた現職社員の割合を見てみよう。「電力、ガス、エネルギ-」9.4%、「自動車、自動車部品、輸送機器」8.1%、「調剤薬局」7.3%、「航空、鉄道、運輸、倉庫」7.1%。

 こうした企業の入社理由として挙げられたのは、福利厚生、企業規模、ワークライフバランス等のハード面だった。目に見えるメリットが存在するため、不満よりもそこに留まることを選ぶ社員が多いのではないだろうか。(記事:楽趣みくす・記事一覧を見る

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