がん患者数、2018年も100万人を超えると予測 国立がん研究センター 

2018年9月16日 11:48

 国立がん研究センターは15日、がんと診断される患者数の予測(がん統計予測)が2018年、100万人を超えると発表した。

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 がんと診断される患者の予測数は、約101万3,600人(男57万4,800人、女性43万8,700人)。がん患者の予測が100万人を超えるのは、2016年から3年連続となる。

 がんの種類についても去年と同じく、1位大腸がん、2位胃がん、3位肺がんとなっている。昨年(2017年)のがん統計予測約101万4,000人と比較すると、男女計で約400人の減少となっている。


●がん患者数予測
 1位: 大腸がん・15万2,100人
 2位: 胃がん・12万8,700人
 3位: 肺がん・12万5,100人

●男性
 1位: 胃がん・8万7,800人
 2位: 大腸がん・8万7,200人
 3位: 肺がん・8万4,500人

●女性
 1位: 乳がん・8万6,500人
 2位: 大腸がん・6万4,900人
 3位: 胃がん・4万0,900人


 がんによる死亡者数も予測されている。2018年のがんによる死亡者数の予測は、約37万9,900人(男性22万3,000人、女性15万7,000人)。

 がんの種類による死亡者数が多いのは、第1位肺がん、第2位大腸がん、第3位胃がんとなっている。こちらは、昨年(2017年)のがんによる死亡者数の予測、約37万8,000人に比べると、約1,100人増加していることになる。


●がん死亡数予測
 1位: 肺がん・7万7,500人
 2位: 大腸がん・5万3,500人
 3位: 胃がん・4万5,900人

●男性
 1位: 肺がん・5万5,100人
 2位: 胃がん・3万0,000人
 3位: 大腸がん・2万8,700人

●女性
 1位: 大腸がん・2万4,800人
 2位: 肺がん・2万2,400人
 3位: 膵臓がん・1万7,300人


 同時に発表された2016年のがんによる死亡者数は37万2,986人(男性21万9,785人、女性15万3,201人)だった。2015年に37万346人と、がんによる死亡者数が初めて37万人を突破して以来、37万人台が続く。近年がんによる死亡者数は高齢化を原因として増加しており、1985年の約2倍となっている。

 2016年のデータによると、男性は40歳代で消化器系のがん(胃、大腸、肝臓)の死亡が多くを占めるが、70歳代以降になると、肺がんと前立腺がんの割合が増加する。

 女性の場合は、40歳代で乳がん、子宮がん、卵巣がんによる死亡が多くを占めるが、高齢になるほどその割合は減少し、消化器系のがん(胃、大腸、肝臓)そして、肺がんの割合が増加する。

 生涯でがんにより死亡する確率は、男性25%(4人に1人)、女性16%(6人に1人)となっている。

 がんと診断される患者数の予測はわずかに減少しているものの、数値的には横ばいであり、決して安心できるものではない。早期発見、早期治療が、がん克服に繋がるため、自治体のがん検診などを積極的に利用して欲しい。(記事:和田光生・記事一覧を見る

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