オープンソースソフトウェア開発の健全なエコシステムとは
2018年9月8日 12:25
あるAnonymous Coward曰く、 「オープンソース・ソフトウェア(OSS)のエコシステムは根本的に破壊された」とLyftの上級ソフトウェアエンジニアであるMatt Klein氏は主張する。誰もがインフラソフトウェアは無料で、非常に熟練したプロの開発者によって開発されることを望んでいる。しかし、開発は無償ではできない。現在は、Googleなどの大手からの助成金や、ベンチャーキャピタルが将来収益化できるという前提で資金を出すことで成立している。しかし、彼らの資金供給は何らかの見返りが前提であり、この状況は経済的に持続不可能だ。
Matt Klein氏は、新興企業がOSSで収益を得ようとするのであれば、オープンコアとSaaS、コンサルティングで収益を得るしかないという。しかし、同氏はコンサルティングは成長性の新興企業には向いていないとする。つまり、オープンコアとSaaSがOSSプロジェクトを収益化できる選択肢だとしている。
もっとも同氏が提案するのは、従来型のオープンコアやSaaSではなく「緩いオープンコアとSaaS」というもの。プロジェクトを完全にコミュニティ主導のプロジェクトとして開発し、利益は周囲に形成されるツールなどの販売で上げる。具体的には、アナリティクスツール、セキュリティ分析とポリシー実施ツール、管理されたSaaS製品、DDoS検出と軽減ツールなどだという(Medium、Slashdot)