デンソー、レノバ、くらなど/本日の注目個別銘柄
2018年9月7日 15:54
<3627> ネオス 629 +45大幅反発、後場に入って買い優勢の展開となっている。前引け後、子会社のジェネシスホールディングスが、ソースネクスト<4344>が発売している「ポケトークW」の製造を受託したと発表、期待材料視される展開になっている。「ポケトークW」は世界74言語対応の手のひらサイズの通訳機であり、先月後半以降、同新製品への期待でソースネクストの株価が大きく上昇しているように、市場拡大が見込まれている製品である。
<9684> スクエニHD 4885 -215大幅反落。大和証券では投資判断「2」を継続ながら、目標株価を6200円から6100円に引き下げている。目先はパッケージゲームソフトウェアによる業績変動リスクがまだ高いことから、高止まりするコンセンサスは短期的な株価の下落リスクとして懸念されるとしている。株価の本格的な上昇は2019年以降と見込んでいるようだ。大和では今期営業利益を前期比10%減の344億円と予想している。
<6902> デンソー 5225 +12相対的に底堅い動き。クレディ・スイス証券が投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価も6100円から6400円に引き上げていることが支援材料とされている。トヨタ系サプライヤーとの電動化/自動化技術にかかわる合弁会社設立を高く評価、同社は付加価値を十分に享受できるとみているようだ。また、追加の自社株買いを行う原資には事欠かず、短期カタリストとして期待できるとしている。
<9519> レノバ 1381 +101続伸で連日の高値更新。特に目立った材料はないものの、地震の影響で北海道は全域が停電する事態に直面しており、あらためて再生エネルギーの普及拡大が思惑視される状況のようだ。震源の近くに位置する道内最大の発電所、苫東厚真発電所が緊急停止したことが異常事態の背景とされており、今回の地震では、一カ所の大規模火力発電所に依存することの脆弱さが浮き彫りになっている。
<6941> 山一電機 1520 +4反発。いちよし証券ではレーティングを新規に「A」、フェアバリューを2700円としている。半導体検査ソネットの拡大やコネクタの収益改善などで、成長持続性に対する確度が増したと評価している。20.3期には22年ぶりに過去最高の営業利益を更新すると予想しているもよう。業績安定感が増していく中、同業他社と比較したPER水準は評価不足と指摘している。
<1928> 積水ハウス 1673.5 -63.0大幅続落で年初来安値。前日に上半期決算を発表。営業益は786億円で前年同期比11.6%減、ほぼ会社想定通りの着地も、賃貸住宅の落ち込みなどで受注高は同5%減となった。通期予想は2000億円から1850億円に下方修正し、一転減益見通しに。受注低迷のほか、豪州での開発計画見直しに伴う評価損の計上などが背景。200万株、45億円を上限とする自社株買いも発表しているが、規模は小さく下支えにはならず。
<2695> くら 6690 -320大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は52億円で前年同期比21.2%増、通期計画68.1億円、前期比7.4%増に対して順調な進捗となっている。ただ、第2四半期までの好調な推移からみて順調な決算は想定線、サプライズは乏しい状況になっている。足元で期待感が先行していたほか、株価水準の割安感も乏しいことで、短期的な材料出尽くしと捉えられる格好のようだ。
<7915> NISSHA 2141 -141急落。JPモルガン証券では投資判断を「ニュートラル」から「アンダーウェイト」に、目標株価も2800円から2000円に引き下げた。主要顧客のOLEDモデル不振の影響でタッチセンサ・アウトセル化の事業機会が期待外れの状況にあり、来期にはフォースセンサの縮小も見込まれるため、今第3四半期が当面の利益のピークになると見込んでいるようだ。市場を独占してきたDITOセンサへの競合企業の参入も警戒材料視。
<8035> 東エレク 16915 -1070大幅続落。米半導体株安の流れが波及する形に。アドバンテス<6857>やSCREEN<7735>、ディスコ<6146>、SUMCO<3436>なども売り優勢に。米国では、モルガン・スタンレー証券が在庫と価格への懸念からメモリー市場は第4四半期にかけて悪化すると予想しているほか、一部アナリストの懸念表明でマイクロンが10%超の急落などが嫌気され、前日のSOX指数は2.7%の下落に。《HT》