【中国の視点】トヨタなど日系自動車メーカー、中国市場再び重視

2018年8月27日 10:31


*10:31JST 【中国の視点】トヨタなど日系自動車メーカー、中国市場再び重視
トヨタ<7203>やホンダ<7267>、日産自<7201>など日系自動車メーカーは中国市場を重視する姿勢を再び強めている。中国メディアによると、トヨタや本土、日産は中国での生産能力を拡大させる方針を相次いで決定したという。また、2018年の中国における日系メーカーの販売台数は初めて日本国内を上回るとも予測されている。

日系メーカーは中国市場を再び重視する姿勢について、中国の専門家はこう分析している。◆日系自動車メーカーにとってもっとも重要な市場である米国市場の不確定性が高まっていると指摘。リーマン・ショック後の米国経済の回復に伴う新車需要の拡大は2016年にピークを迎えていた背景がある。◆欧州市場について、英国の欧州連合(EU)離脱問題が市場の不透明性を高めていると強調。◆東南アジア市場での増加は継続しているものの、日系メーカーのシェアはすでに大きいため、拡大余地が限られていると分析している。◆拡大ペースが高いインド市場では、スズキ<7269>を除いてほかの日系メーカーの出遅れが目立っている背景はある。◆中国でのシェア拡大はほかの市場にも好影響を与えるという点も挙げられている。

なお、トヨタは中国で新たな設計改革「トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー(TNGA)」を進めており、2020年までに7割の自動車はこの方式を採用する方針を打ち出している。また、日産は中国で新たな拠点を整備するほか、現生産拠点の生産能力も拡大させる計画だ。日産は2020年までに乗用車の生産能力を3割引き上げる方針を示している。ホンダは昨年末から生産能力を拡大させており、2019年の生産能力は現在から2割引き上げる目標を掲げている。《AN》

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