「星の王子さま」コラボ商品としてバオバブの苗木を販売、炎上
2018年8月16日 07:19
あるAnonymous Coward曰く、 緑化事業などを手がける企業が、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの小説「星の王子さま」のコラボ商品として作中に登場する「バオバブ」の苗木を販売した。しかし、同作品ではバオバブが「放置すると星を破壊する有害な巨木」として描かれていることから批判が集まっている(ASCII.jp、Togetterまとめ)。
販売元は「植物を届ける」というコンセプトに従って販売を行ったそうだが、作中ではバオバブは見つけ次第引き抜くべきもの、という扱いとなっており、そのミスマッチが批判を生んだようだ。さらに星の王子さまをモチーフとした梱包の裏面に「バオバブが大きな木になる」ようなストーリーや、星の王子さまがバオバブの苗木に水をやるイラストが描かれていたこともファンからは疑問の声が挙がっている(別のTogetterまとめ)。
なお、サン=テグジュペリはバオバブをファシズムの暗喩として描き、作中で悪として登場する3本のバオバブが「ナチズム」「ファシズム」「日本の帝国主義」を示しているという分析もある(BEST T!MES)。これと関連付けて今回の事態を嘆く人もいるようだ。さらに、購入後のサポートを行う気もなしに販売を行うような姿勢についても批判が出ている(さらに別のTogetterまとめ)。
なお、日本においては「星の王子さま」の著作権保護期間が2005年に終了しており、「星の王子さま」やサン=テグジュペリによる挿絵は誰もが自由に利用できる(過去記事)。