「罪悪感ある」専業主婦・主夫は半数以上 しゅふJOBの意識調査
2018年8月14日 12:08
働いて収入をあげていないことに後ろめたさや罪悪感を覚えたことのある専業主婦・主夫は半数以上にのぼることが、民間の調査機関「しゅふJOB総研」(東京都新宿区)の調査でわかった。一方で、「罪悪感などはない」とする主婦らも約4割いた。
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同総研は、人材紹介業の「ビースタイル」が運営する主婦に特化した人材サービス「しゅふJOB」の調査機関。調査は、ビースタイルに求人登録をした主婦らを対象にインターネットを通じた無記名のアンケート方式で行った。有効回答数は999件。
同総研のまとめによると、回答者のうち、現在を含めてこれまで専業主婦・主夫だった経験があるのは81.6%。これら専業主婦・主夫の経験者を対象に、専業主婦・主夫に後ろめたさや罪悪感のようなものを覚えたことがあるかどうかを尋ねたところ、「ある」25.4%、「少しはある」31.2%、「ない」41.7%で、「ある」と「少しある」を合わせると56.6%となり、半数を超えた。
回答の理由について、自由に記入してもらったところ、「夫ばかりが金銭的な負担を負っている」(40代)、「経済的に依存している気がした」(60代)、「自分の稼いだお金でないと、自由に使うのに気が引ける」(40代)などと収入がなく経済的に依存していることをあげる人が多く、「夫に、人の稼いだ金で楽をしていると言われた」(40代)、「(周囲に)お金持ちだと思われることがある」(20代)、「ネットで専業主婦がたたかれすぎる」(40代)などと周囲から「楽だ」と思われることをあげる人もいた。
一方で「罪悪感などはない」との回答も4割を超えており、「主婦も立派な仕事」(40代)、「育児が仕事と思っていた」(50代)、「間接的に収入につながっている」(40代)などと、育児や家事の意義や大変さを訴える答えが多かった。
アンケート結果について、同総研の川上敬太郎所長は「主婦(夫)業は家庭運営に不可欠であり、家庭を支えることを通して社会も支えている。女性活躍推進や働き方改革が盛んに言われるが、働きたい人がより働きやすくなる社会を実現する一方で、家族とはチームであり、主婦(夫)業もまた社会における大切な役割であることをしっかりと認識する必要がある」としている。