東京医科大を受験した女子学生を支援する会が発足
2018年8月11日 20:37
東京医科大学が入学試験で女子受験生や3浪以上の男子受験生の得点を減点するなどの不正を行っていた問題で9日、同大学を受験した女子学生を支援する会が発足なった。元衆院議員の井戸まさえさん、作家の北原みのりさんが共同代表に就いた。今月中に得点開示や受験料返還など要望書を送る。
井戸さんは問題が明るみに出た時から「明治150年、近代化へ舵を取ったはずの日本は、いまだこんな状態。本当に深刻。職業的特性を理由に『必要悪』と受容して来たことに驚き」とブログにも書いていた。
そのうえで「実害を被った実力があるにもかかわらず不合格となった女性受験生への謝罪と損害賠償、入学許可等もしっかり対応すべき」と誠実な対応を取るよう求めていた。
合わせて、今回の事案は東京医科大学だけではないだろう。「全ての大学で同様ケースがないか速やかに調査すべき」と提起した。
同様の疑問は女性医師や医学生のための活動を続ける日本女医会の前田佳子会長も今月2日に発表した談話の中で「医学部入学者に占める女性の割合は1965年(10%)以後、右肩上がりに上昇したが、1995年に30%となって以降、現在まで横ばいになっている(文部科学省「学校基本調査」より)。一部大学ですでに女子医学生が50%を超えてきているにもかかわらず、全体の割合が変わらないのには何か理由があるのではないかと思わずにはいられない」と強い疑問を投げている。
林芳正文科大臣は全国の国公私立大学の医学部医学科の入学選抜が公正に行われているかの緊急調査を事務方に指示したと7日明かした。前田氏らが提起した疑問の裏側が見えてくるのか、調査結果が注目される。(編集担当:森高龍二)