東京五輪・パラリンピックでNECの顔認証AIシステム採用
2018年8月8日 12:18
NECは7日、東京オリンピック・パラリンピックにて、大会史上初めて関係者入場時の本人確認に顔認証AIエンジン「NeoFace」を活用したシステムが採用されたと発表。選手、スタッフ、ボランティアなど約30万人の入場が迅速化され、特にセキュリティ面で効果を発揮する見通しだ。
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顔認証はICチップ搭載のIDカードと予め撮影および登録した顔画像を、システム上で紐付けして行う。認証のための装置は全ての大会会場関係者エリアの入場ゲートに設置され、IDカードを読み取り機に着券すればすぐに顔認証が実行される。
東京オリンピック・パラリンピックの大会組織委員会によると、大会におけるセキュリティのポイントは競技エリア内に関係者以外の人物を入れないこと、危険物を持ち込ませないことだ。前者において、顔認証システムは有効な手段となる。
顔認証システムを導入すれば、IDカードの貸借または盗難によるなりすまし入場、IDカードの偽装による不正な入場を防げる。加えて、入場ゲートでは人による本人確認作業の負荷が軽減され、より迅速な本人確認が行われると共に混雑発生の防止にも役立つ。
NECは東京オリンピック・パラリンピックのゴールドパートナーであり、そのカテゴリーはパブリックセーフティ先進製品とネットワーク製品だ。国内最上位パートナーとして、生体認証や行動検知および解析、ドローン、また有線および無線ネットワークを用いた製品などを担う。
そのうちNECの顔認証技術は世界トップクラスの性能を誇り、米国国立標準技術研究所が2017年に実施した動画顔認証技術テストでは99.2%という精度を記録。他の会社を大きく引き離して第1位の性能評価を得た。静止画も含めてその性能は非常に高く評価されている。(記事:小椋恒示・記事一覧を見る)