台風13号が接近も 外食チェーン「ダイナミクス」は割引キャンペーン

2018年8月6日 08:11

 強い台風第13号は、9日に関東や東海に接近し、10日にかけては、上陸する恐れもある。

 7月は豪雨や台風で小売りに大きな打撃があった。しかしこれからお盆休みと言う10日に台風が関東・東海・東北沿岸に接近、上陸する恐れがあるということで、お盆休みを狙った外食は危機感を強め、台風を吹き飛ばすかのようなビッグな割引キャンペーンを打ち出すところも出てきている。

■気象庁の台風13号進路予測

 気象庁の8月5日12時時点の台風13号進路予測では、9日にかけて関東や東海に接近し、10日には上陸、もしくは、関東や東北の沿岸近くから北東の沖合へ進む可能性があるとした。

 10日と言えば、11日の山の日から始まるお盆休みの直前である。11日から19日まで夏休みという企業も多い。帰省や家族そろっての旅行やレジャーが始まるその前に台風が直撃する可能性が出てきた。

■台風13号を吹き飛ばせ!

 台風13号上陸するかというその時に、京都市中京区に本部を置く外食チェーン、ダイナミクスは、「台風13号を吹き飛ばせ!」とばかり、ビッグな割引キャンペーンを自社チェーンで同時に実施予定。お好み焼き屋『いっきゅうさん』では8月6日~10日に「豚焼きそば大盛り」を500円で提供する他、個室居酒屋『彩』三宮店では8月6日~31日に手巻き寿司+メニュー50商品食べ放題が3,490円(税抜)。『赤から』阪急茨木駅前店は8月9日~31日にビール何杯飲んでも99円(税抜)。『ジャンボ焼鳥 鳥二郎』関大前店も8月9日~31日にビール何杯飲んでも99円(税抜)、という猛威をふるう。

■7月はデパート売上が豪雨や台風で大打撃

 しかし、7月の豪雨や台風は小売り企業に大きな打撃を与えている。

 大手百貨店4社は1日に7月の売上速報を発表したが、既存店はいずれも前年同月比減。大丸松坂屋は前年同月比4.1%減で、17カ月ぶりにマイナス。三越伊勢丹ホールディングスも4.6%減で12カ月ぶりのマイナス。高島屋は子会社も含めた全17店で3.6%減。そごう・西武も4.2%減となり、2カ月ぶりのマイナスだった。

■ユニクロは7月売上高0.3%減

 衣料品店「ユニクロ」も、7月は既存店売上高(国内)が前年同比0.3%減と、3カ月連続のマイナス。西日本での豪雨や週末に重なった台風が影響し、客数も3.3%減と、3カ月連続でマイナスだった。

■豪雨や台風は小売りに大きな影響を与える

 夏の暑さはビール、飲料、夏物衣料、エアコンなどの販売に大きな影響を与える。夏は暑くないと困るというのが産業界の常識だった。しかし最近の台風は8月9月ではなく、稼ぎ時の7月8月に訪れるようになっている。

 気象庁の統計によると、1951年から2016年までの月別台風発生数を合計すると、7月が253、8月が362、9月が328であった。ところが2017年では7月8、8月5、9月4であり、7月が増えている。

 夏休みであり、お盆休みでもあり、夏商戦でもある7月8月は台風の季節にもなってしまったようである。

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