Google翻訳が世界の終末とキリストの再臨を予言?ニューラル機械翻訳の影響か

2018年7月23日 10:56

Google翻訳で翻訳元に特定の言語を指定して無意味な文字列を入力すると、翻訳結果に意味のある文章が出力されることもあることが話題になっている(The Next Webの記事The Registerの記事9to5Googleの記事Motherboardの記事)。 元は4chanで昨年11月から話題になっていたもので、RedditでもTranslate Gateとしてさまざまな翻訳結果が投稿されている。入力内容としては短い文字列の繰り返しや、意味のある英文フレーズから単語の境界をずらしたもの。翻訳元の言語はソマリア語が中心で、他の言語を指定した翻訳結果も投稿されている。翻訳先言語は英語となっているが、日本語やその他の言語でも同様の内容が出力されるようだ。 たとえば、翻訳元言語にマオリ語を指定して「dog」を「dog dog dog...」のように繰り返し入力していくと、6回繰り返した時点で翻訳結果は「犬の犬の犬の読者の電子メール」となる。さらに繰り返していくと16回で「終わりの日の時計は12時に3分です私たちは世界で文字と劇的な変化を経験しています」となり、17回で「終末期の時計は12時に3分です私たちは文字と世界の劇的な発展を経験しています。これは終了時間とイエスの復帰に近づいていることを示しています」となる。 英文フレーズから単語の境界をずらしたものでは、たとえば「theg re atc ato fthew o rld」をマオリ語から日本語に翻訳すると「最も重要なのはこれを行うことです」、ソマリア語からの翻訳では「それが初めてである」と出力される。 Google翻訳が入力内容とは全く異なる翻訳結果を出力するようになったのは、ニューラル機械翻訳が導入された頃からだという。ニューラル機械翻訳では大量のテキストを使用して学習を行うが、ソマリア語やマオリ語といった話者数の少ない言語では、聖書など多くの言語に翻訳されているテキストの影響を強く受けるとの説もあるようだ。 

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