SUBARUが民間向け最新型ヘリコプターでベル社と協業

2018年7月18日 08:07

 SUBARUは、民間型最新ヘリコプター「SUBARU BELL 412EPX」の開発において、アメリカのベル・ヘリコプター・テキストロン社と協業すると発表した。

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 412EPXは、陸上自衛隊向け新多用途ヘリコプター(UH-X)のプラットフォームであり、2018年7月に型式証明を取得している。

 UH-Xの開発をSUBARUが防衛省から請け負ったのは2015年のことである。現在のUH-1Jの後継機となり、日本の複雑で狭隘な地形のもと、人命救助を可能とする機種だ。2022年より、陸上自衛隊向けに納入が始まり、離島防衛、災害救助における活躍が期待されている。

 412EPXは従来の412型機の多用途性や信頼性に対する高い評価を維持しながら、さらに能力を向上させた機体となる。ベル社のミッチ・スナイダー社長兼CEOは、「60年前に陸上自衛隊に最初にヘリコプターを納入して以来、ベル社とSUBARUは長年のパートナーであり、UH-Xおよび『412EPX』でもこの素晴らしい関係が継続、発展することを期待する」と述べている。

 また、SUBARUの航空宇宙カンパニープレジデント、戸塚正一郎常務執行役員は、「ベル社との協力のもと、412EPXをもって、SUBARUの民間機ビジネスを大いに発展させていきたい」と述べている。

 412EPXについて判明している概要は以下の通り。

・メイン・ローター・ギアボックス(エンジンの出力をメインローターブレードに伝達する変速機構)の強化
・ドライラン能力(メイン・ローター・ギアボックス内の潤滑油が抜けた状態で、30分間の飛行継続が可能な能力)の向上
・最大全備重量5,500キログラム
・マスト・トルク出力向上11%(飛行速度60ノット[約111km/h]以下)(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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