5月の消費支出、4カ月連続減 収入は5カ月連続減 総務省の家計調査
2018年7月8日 20:59
総務省が発表した家計調査報告によると、2人以上世帯における収入や支出の減少が続いており、支出の中でも食費や衣料費が減っていることが分かった。
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■収入支出ともにマイナスが続く
6日、総務省が2018年5月分の家計調査報告(2人以上の世帯)を発表した。1世帯当たりの実収入は43万9,089円で、前年同月比(変動調整値)は-0.3%(実質、以下同じ)だった。2018年1月から5カ月連続のマイナス。ただし1月(-3.3%)や3月(-3.8%)と比較して、4月(-0.2%)、そして5月と下げ幅は縮小している。また1世帯当たりの消費支出は28万1,307円。前年同月比は-3.9%で、18年2月から4カ月連続のマイナス。18年4月の-1.3%や、17年で最大の下げ幅だった2月(-3.8%)を超え、16年8月(-4.6%)に次ぐ水準となった。
■住居費や教育費などが増加
前年同月と比較して支出の中で増えた品目は、住居(5月の支出金額:1万7,120円、前年同月比:+5.8%、以下同じ)、保健医療(1万2,940円、+1.7%)、教育(1万1,858円、+20.3%)の3つのみ。
より細かく見ていくと、保険医療サービス(7,294円、+7.4%)、授業料(9,485円、+24.4%)、補習教育(2,264円、+7.8%)、他の交際費(3,565円、+11.2%)、仕送り金(5,329円、+7.6%)などの支出が増えている。
■食費や衣料費などが減少
減少した品目の中で下げ幅の大きかったのは、食料(5月の支出金額:7万8,126円、前年同月比:-5.3%、以下同じ)、家具・家事用品(1万223円、-7.6%)、被服及び履物(1万1,614円、-8.0%)など。
こちらもより細かく見ていくと、魚介類(5,825円、-12.2%)、酒類(3,285円、-15.0%)、家庭耐久財(2,915円、-17.3%)、健康保持用摂取品(1,289円、-12.2%)、教育娯楽用耐久財(1,481円、-17.3%)などの減少が大きかった。
■衣料品は婦人が優先
興味深いものでは、住居費における設備修繕・維持(8,969円、+7.5%)がある。その内訳として、設備材料(1,929円、-31.2%)は下がっているものの、工事その他サービス(7,039円、+27.4%)は上がっており、人件費の高騰が垣間見える。
また洋服(4,169円、-5.2%)は全体で減っているのだが、その内訳を見ると、男性用洋服(1,283円、-12.3%)と子供用洋服(491円、-18.1%)の支出が減っている一方で、婦人用洋服(2,395円、+2.9%)は、やや増えていた。ちなみにシャツ・セーター類や下着類は、男子用、婦人用、子供用のいずれも減少していたが、下げ幅の最も小さいのは、どちらも婦人用だった。(記事:県田勢・記事一覧を見る)