「ジムニー」と「ジムニーシエラ」が20年ぶりにフルモデルチェンジ
2018年7月5日 20:25
スズキは、軽SUVの新型「ジムニー」および、小型SUVの新型「ジムニーシエラ」を、20年ぶりにフルモデルチェンジし7月5日より発売した。「ジムニー」シリーズは、全世界194の国と地域で、幅広く利用されており、世界累計285万台を販売したスズキを代表する車種であるとともに、日本が世界に誇る唯一無二のコンパクト4WDである。車両価格は、軽自動車の「ジムニー」が145万8,000円から、1.5Lの「ジムニーシエラ」が176万400円からとなっている。
【こちらも】スズキ・スイフト(1) 飛びぬけた軽量化の上に、最高の安全性能JNCAP「ファイブスター賞」
■「スズキ・セーフティ サポート」を搭載
新型「ジムニー」、新型「ジムニーシエラ」は、「新開発ラダーフレーム」に、「FRレイアウト」、「副変速機付パートタイム4WD」、「3リンクリジッドアクスル式サスペンション」といった、ジムニー伝統の車体構成を継承しつつ、新時代のジムニーに求められる本格的SUVとしての性能をさらに進化させている。
その代表的な進化としては、経済産業省や国土交通省などが普及を推進する「セーフティ・サポートカー」の「サポカーSワイド」に該当する、スズキの予防安全技術「スズキ・セーフティ サポート」を搭載するなど安全装備を充実させた。
■エンジンもバージョンアップ、シエラには1.5Lエンジン搭載
走行性能に関しても、新型「ジムニー」には専用にチューニングした「R06A型ターボエンジン」、新型「ジムニーシエラ」には1.5Lの新開発「K15B型エンジン」を搭載し、動力性能と信頼性を高めた。さらに、「ブレーキLSDトラクションコントロール」を全車に標準装備し、高い走破性能を実現し、取り回ししやすいコンパクトなボディーサイズと見切りの良さ、荷室空間の広さや使いやすさを進化させ、様々なニーズに応える使い勝手を追求している。
この普段使いにはまったく役に立ちそうもない2ドアの、そしてお世辞にも現在の軽自動車の平均的スペースより狭苦しく、燃費も良くない「ジムニー」が注目を集めている。それは、先日発表されたトヨタのクラウンやカローラスポーツさえ上回ると言っても過言ではない。それほど、日本人はこの小さなSUVが大好きであり、世界中のメディアでさえ、興奮する車種になっている。
■不便だけど欲しいジムニー
オフロード、アウトドアというイイメージの強い「ジムニー」だが、ほとんどのユーザーは日常使いに使っており、地方においては女性や高齢ドライバーが利用している姿が多く見受けられる。見るからにどんな天候でも安心して運転できそうな四駆、しかも高額で大きなSUVではなく、手軽に変えて取り回しも楽な軽自動車ということから、2台目の車としては最適なのだ。そして、都市部においても若者に車の楽しさを伝えることが可能なのは、スポーツタイプではなく、こんな車ではないだろうか?(記事:田中秀雄・記事一覧を見る)